ケンゾー、2019年春夏ウィメンズコレクション発表 服の上で“出会う”奇跡

2018年6月29日 09:06

 ケンゾー(KENZO)の2019年春夏ウィメンズコレクションが、2018年6月24日(日)にフランス・パリで発表された。

■様々な出会いを描く今シーズン

 今季のショー会場は、天井から植物が吊るされた、ボタニカルな空間。ステージが設置されているのだが、特にそこに意味はなくて、皆が分け隔てなく盛り上がれるように、ランウェイはオーディエンスからステージに至るまで迷路のように配置された。今季、クリエイティブディレクターのウンベルト・レオンとキャロル・リムが表現したかったのは「様々な出会い」だ。

 ショーがスタートする合図は、トランペットの音。ブラスバンドの生演奏が、会場を快活とした音で満たしていく。今季のウィメンズコレクションは、とにかくカラフルで、ジョーゼットやパイソンなどのクラシックで上質な素材イエローやグリーン、コバルトブルー、ライラック、オレンジといった明るいカラーであわせた。

 そこに絡み合うローズやバード柄、チェックのプリントは、センシュアルな服の上で自由に出会い、華やかでロマンティックなムードを創り出す。特に目を惹いたのは透け感のある素材とレイヤードしてこれらの柄を立体的に見せるスタイリング。ドットのワンピースにはシースルーのドットを、ギンガムチェックのショートパンツには、バード柄の総レースを。

 これだけ楽しい色とプリントがあっても、ポップになるわけではない。なぜならシルエットは常に女性らしいエフォートレスなフォルムだから。ドレープがナチュラルに感じられる、繊細なドレスルックを主流としている。一方で、柔らかなウールやニットによるスーツスタイルは、とにかくタイトな提案で、ウエストラインからヒップラインにかけてぴったり身体に添っている。

 また、アクセサリー類では、キャリアバッグからインスパイアされた「ドット」と「グディ」が登場している。また、ケンゾーらしい和洋折衷なエッセンス満載の下駄のようなサンダルは、カラフルなノームコアスタイルに抜群のインパクトを与えていた。

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