仏スポーツカーブランド「アルピーヌ」が復活 国内50台限定
2018年6月25日 16:58
仏のスポーツカーブランド「アルピーヌ」が復活した。2012年にスポーツカープロジェクトを発表し、2016年に正式に「アルピーヌ・ビジョン」を発表、復活を果たした。そして、6月22日に日本で正式に発売する。発表会は在日仏大使館公邸で行なわれ、盛大なレセプションが開催された。
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アルピーヌは、1955年に創設されたスポーツカーメーカーだ。70年代には、軽量、敏捷性が特長のアルピーヌを代表するモデル「A110」が、ラリー世界選手権でチャンピオンを獲得するなど活躍を示し、その名が広く知られることとなったブランドだ。ルノー車をベースにスポーツモデルを作るなど、ルノーとの関係が深かったアルピーヌは、その後ルノーの傘下に入り、引き続きスポーツモデルの生産し、ル・マン24時間レースでの優勝など活躍を続けたが、1995年にその活動を休止した。
そのアルピーヌが2016年に復活を宣言し、遂に2017年、新型アルピーヌA110の限定車プルミエール・ エディションが発表された。
新型アルピーヌA110のデザインは、非常に現代的でありながら、アルピーヌらしさを失っていない。フロントは4つの独立したフルLEDヘッドランプと、ボンネットの中央に走る“スパイン(脊柱)”が、アルピーヌのDNAを明確に表している。
新型アルピーヌA110のアルミ製ボディは、強固で軽量な構造で、新型アルピーヌA110プルミエール・エディションの車重は、プルミエール・エディション専用の特別装備23㎏を含めて、わずか1110㎏という軽い車重を実現した。
そのアルミボディのサイズは、全長4205㎜、全幅1800㎜、全高1250㎜、ホイールベース2420mmと非常にコンパクトで、前後重量配分はフロント44%、リア56%と、ミッドシップスポーツとして完ぺきな配分となった。加えて低い重心高が、新型アルピーヌA110プルミエール・エディションの運動性能を高める。
加えて、アルミ製サスペンションアーム、1脚わずか13.1㎏の非常に軽量なサベルト製スポーツシート、世界初のパーキングブレーキアクチュエーターが内蔵されたリアブレーキキャリパーにより、ここでも軽量化に貢献。
リアスポイラーなどによる付加物に頼らずに空力特性アップを図っているのも特徴だ。完全フラットなアンダーボディとリアディフューザーにより、空気抵抗を減らしながら、大きなダウンフォースを得た。
軽量な車体を支えるサスペンションは、前後ダブルウィッシュボーン式だ。アルピーヌのエンジニアは、乗り心地とハンドリングの性能を飛躍的に高め、両立させるため、このサスペンション形式を採用した。
新型アルピーヌA110には、ルノー日産アライアンスが開発した新しい1.8リッター4気筒直噴ターボエンジンが、ミッドシップに搭載される。アルピーヌの開発陣は、このエンジンのエアインテーク、ターボチャージャー、エキゾーストシステム、エンジン制御系に手を加え、アルピーヌ専用仕様にチューン。
エンジンは、252ps(185kW)/6000rpmの最高出力と、320Nm(32.6㎏.m)/2000rpmの最大トルクを発揮する。軽い車両重量と相まって、パワーウェイトレシオは4.4㎏/psと優れた数値を示す。
組み合わせるトランスミッションは、ギア比をアルピーヌ用に最適化したゲトラグ製の2ペダル・電子制御湿式7速デュアルクラッチ式トランスミッション(7DCT)で、マニュアルモードを搭載し、ステアリングポストに装備されたアルミパドルで変速が可能だ。
今回、日本国内で販売するのは、限定車プルミエール・エディションで、創設年に因んで、世界販売が1955台、日本販売台数は50台。アルピーヌ正規販売店およびアルピーヌ・ジャポン・オフィシャルウェブサイトで購入の申し込みを受け付け、購入希望が販売台数を上回った場合には、抽選により購入者を決定する。価格は790.0万円。今秋には、正規版として「Pure」など2グレードのカタログモデルの輸入が開始となる模様だ。(編集担当:吉田恒)