OCNモバイルONE、混雑時の通信性能を向上させる新技術を導入

2018年6月25日 11:57

 MVNO事業者で格安SIMを提供する「OCN モバイル ONE」は22日、モバイルデータ通信の混雑時の通信性能を向上させる新技術を導入することを発表した。「QUIC通信の流量コントロール」という新技術で、導入されるのは7月19日からとなる。

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 格安SIMはお昼時や夜間など、データ通信の利用が集中する時間帯に通信速度が低下しやすい問題がある。今回の技術はその問題への対策技術となり、より快適な利用を目指したものだ。

■「QUIC通信の流量コントロール」とは

 「QUIC通信の流量コントロール」では、動画などでよく利用される特定の通信により発生するデータパケットを、NTTコミュニケーションズのトラフィックコントロール装置が流量をコントロールするという。

 具体的には、動画を視聴する際のバッファリング(ストリーミング再生時に数秒先の分まで動画ダウンロードしながら再生する技術)を必要最低限で最適な量に調整するという。無駄なデータ通信を削減することで、利用者が多くても快適な通信を実現し、同時にモバイルデータ通信量の節約にもなる。ただ、この新技術の導入により、どれほどの通信性能の向上が見られるかは明らかにされていない。

■OCN モバイル ONE

 OCN モバイル ONEは、NTTの子会社であるNTTコミュニケーションズが提供する格安SIMである。格安SIM事業者ではトップ3に入るシェアを持つ。OCNはインターネットプロバイダサービスでは国内最大規模のサービスを展開しており、プロバイダとしての印象が強いが、格安SIM事業も他社に先駆けで早くから扱ってきた。

 NTTドコモ系列の運営であるため、提供している回線はドコモ回線だけだが、大手企業の安心感と、1日単位で選べるデータ通信量のプランなどが好評で人気を集めている。また国内最大規模のインターネットプロバイダサービスの強みを活かした光回線とのセット割などのサービスを提供し、料金の安さでも評判の良いサービスだ。

 ただ、通信性能に関する評判は、他の事業者と比較して特別優れたわけではく、デメリットとも言われてきたが、今回の新技術の導入により、さらに良いサービスとなることが期待される。(記事:風祭・記事一覧を見る

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