ニュースの記述で事実と意見を確実に判別できる人は約3割 米で調査
2018年6月22日 20:26
headless曰く、 Pew Research Centerの調査によると、ニュースの記述が事実に関するものか、意見を示したものかを確実に判別できた米国人は3割前後にとどまるそうだ(リポート、The Next Web)。
調査は米国の成人5,035名を対象に、2月22日から3月8日にかけて実施された。設問としては事実に関する記述5点と意見を示した記述5点に加え、どちらとも判別できない記述2点を提示。内容が正しいかどうかにかかわらず客観的に確認できる場合は「事実」を選び、そうでない場合は合意できるかどうかにかかわらず「意見」を選ぶように求めている。つまり、内容が事実かどうかを知らなくても正しく判別可能な設問だ。また、「事実」を選んだ場合はそれが正しいかどうか、「意見」を選んだ場合はそれに合意できるかどうかについても質問している。
その結果、事実に関する記述5点すべてを正しく判別できた人は26%、4点を正しく判別できた人は24%にとどまり、2点以下だった人は28%に上る。意見を示した記述については5点が35%、4点が24%、2点以下が22%だったとのこと。事実に関する記述5点すべてを正しく判別できた人の割合は、調査で出題された政治に関するクイズに全問正解し、政治関連のニュースを常にチェックしている人(36%)、デジタルデバイスの扱いに自信があり、インターネットの利用頻度が高い人(44%)、全米規模のニュース組織を高く信頼している人(39%)で高くなっている。
設問は共和党支持者に好まれる内容と民主党支持者に好まれる内容が同数になるよう調整されているが、それぞれの支持層に好まれない事実は「意見」と判別される割合が高く、好まれる意見は「事実」と判別される割合が高くなったそうだ。また、事実に関する記述を「意見」と判別した人は、その「意見」に合意しない割合が高い。一方、意見を示す記述を「事実」と判別した人は、その「事実」が正しいと考える割合が高くなっている。