千趣会の不振続く カタログ通販5月売上
2018年6月17日 11:05
カタログ通信販売各社が5月の実績を発表し、スクロールやベルーナが堅調な売上実績となっているのに対して、千趣会が大きく売上を落としていることが分かった。
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■スクロールは好調続く
14日、「エラスティ」「ラプティ」などを展開するスクロール(以前のムトウ)が、5月の売上高を発表した。5月の売上実績は62億8,700万円で、前年同月比116.0%。今期(2018年4月~19年3月)の累計では、売上実績が124億2,000万円と、前期比119.9%となる。
前期(17年4月~18年3月)実績は、売上622億700万円で、前期比105.7%だった。17年8月以降、10カ月連続で前期比プラスが続いているのに加えて、18年4月は売上実績61億3,200億円、前期比124.1%と伸びたことで、今期累計でも大きく伸長している。
■千趣会は単体、連結ともに大きく不振
15日、「ベルメゾン」などを展開する千趣会が、5月の月次データ(速報値)を発表した。連結売上が102億4,300万円で前年同月比80.7%、単体・ネット売上が45億1,600万円で同70.3%だった。
連結では2018年1月以降、5カ月連続で前期比マイナス、単体・ネットでは2016年10月以降、21カ月連続で前期比マイナスが続いている。前期(2017年1月~12月)累計は、連結が97.6%、単体・ネットが88.9%、今期(18年1月~12月)累計は、連結が89.7%、単体・ネットが81.2%となっており、不振の大きさが分かる。
なお、2017年12月期における同社売上1,259億円中、通販事業の売上は1,012億円。
■ベルーナは食品や化粧品が堅調
「ベルーナ」「RyuRyu」などを展開するベルーナも5月の売上(速報値)を発表し、連結合計が前期比100.1%だった。内訳として、総合通販事業計が99.7%、専門通販事業が102.3%、店舗販売事業が90.3%、ソリューション事業が97.0%、ファイナンス事業が108.6%、その他事業が108.6%となっている。
専門通販事業のグルメやオージオ(化粧品中心の通販)、店舗販売事業の和装、ソリューション事業の通販代行サービスなどが前年を上回った。一方、前年を下回ったのは、総合通販事業の衣料品、家具、雑貨等、専門通販事業のベストサンクス、ソリューション事業の封入・同梱サービスなど。
なお、2018年3月期における同社売上1,616億円中、衣料品や家具などの総合通販事業の売上は786億円、食品などの専門通販事業の売上は460億円。(記事:県田勢・記事一覧を見る)