西鉄、ホームドアの実証実験実施へ 2019年2月をめどに

2018年6月15日 19:19

 福岡県に基盤を置く私鉄、西日本鉄道(西鉄)が、ホームドア導入用の実証実験を開始するという。2019年2月をめどに、西鉄福岡(天神)駅で行われる見通し。

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 鉄道におけるホームドアの導入は日本各地で進みつつある。特に地下鉄などを中心に、既に見かけて珍しいということもなくなった。だが、車両形式や扉の位置と枚数によって実際上の導入が異なるため、各社が個別に研究・検討を行われなければならないものであることに変わりはない。

 西鉄では、実際に車両形式によって扉の位置と枚数が異なっているため、開閉する位置を変動させたり、また車両編成数によって開閉区間を絞らなければならないという問題があった。

 実証実験は西鉄福岡(天神)駅の2番線乗車および降車ホーム、北口改札側各1両分にホームドアを実際に設置することで行われる。約1年の検証期間を費やし、課題に対応して開発された昇降ロープ式ホーム柵(支柱伸縮型)の実際上の運行、ダイヤへの運行、ラッシュ時の乗降客への影響、乗務員の操作習熟、車両の停止位置などに関する検知装置の性能などを調べ、2021年度から本格的な整備を行っていく予定であるという。

 なお、このホームドアは、水平に張った5本のロープを昇降させるという形式によるもので、開口部を広く取ることができ、扉の位置や数の違いに対応することができる。支柱が伸縮型になっているのは、視認性の向上のためである。

 なお、国土交通省では、2016年12月に『駅ホームにおける安全性向上のための検討会 中間とりまとめ』を交付し、10万人以上の年間利用実績のある駅で一定以上の条件を満たすものについては、2020年までにホームドアの整備を行うべきことを定めている。ちなみに西鉄福岡(天神)駅の乗降人員は、2017年度実績で13万3,696人である。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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