帝人、ソーラーカーでの南極点到達を支援 車体などに素材を提供

2018年6月14日 11:37

 帝人は、ソーラーカーにより南極点到達を目指すプロジェクト「Clean 2 Antarctica(C2A)」を支援すると発表した。6月に迎える創立100周年記念プロジェクトの一環として取り組む。

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■PETボトルやプラスチックごみで作るソーラーカー

 C2Aは、オランダの冒険家であるエドウィン・テル・ヴェルデ氏と、学生や若い専門家たちにより展開されるプロジェクト。「変革に向けた冒険」をテーマに、使用済みPETボトルやプラスチックごみなどのリサイクル素材を使用した環境配慮型のソーラーカーにより、南極点への到達に挑戦する。

■行程中に課題を提出

 メンバーには、帝人から課題が出されるという。8月27日に大型帆船でアムステルダム港から出航し、最初の寄港地であるカナリア諸島のテネリフェ島に到着する9月17日までの間に、「将来、帝人が循環型社会を実現するリーダー企業となるための計画」の策定・提出を求める。

 テネリフェ島の後は、アルゼンチン南部のパタゴニアに向けて航海を続け、12月にはソーラーカーで南極大陸西部のユニオン・グレーシャー・キャンプを出発し、南極点を目指す。C2Aの走破距離は、往復で2,300kmとなる。

■帝人が提供した素材と製品

 帝人では、ソーラーカーの車体や構造材向けの軽量・高強度素材の提供、タイヤの設計解析サポートなど、全面的にプロジェクトを支援する。

 車体の床下には、鉄の6倍の強度を持ちながら軽さは1/5というパラ系アラミド繊維「トワロン」を使用。3Dプリントによって成形されたPET製の車体は、高強度・高弾性の炭素繊維「テナックス」でラミネートしている。

 車体の補強には、鉄の8倍の強度を持ち、耐衝撃性や耐疲労性、耐薬品性にも優れるパラ系アラミド繊維「テクノーラ」も使用。この素材は、ソーラーパネルの角度などを調節するロープ用にも使われている。

 そのほか、タイヤには、剛性や耐久性に優れ、鉄の11倍の強度を持つ高機能ポリエチレンテープ「エンデュマックス」のロープを巻きつけており、ソーラーカーの窓には、軽量でガラスの200倍の耐衝撃性を持つポリカーボネート樹脂「パンライト」に、太陽光線を遮蔽するための加工を施した樹脂グレージングを使用している。(記事:田中秀雄・記事一覧を見る

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