ケンゾー 高田賢三のアーカイブを再現したコレクション「メメント3」
2018年6月6日 17:42
ケンゾー(KENZO)は、ケンゾーの創立者・高田賢三への功績に尊敬の意を掲げ、現デザイナーのキャロル・リム & ウンベルト・レオンが作り出すコレクション「メメント(Memento)」第3弾をフランス・パリで披露した。
■パリ初のブティック「ジャングル・ジャップ」が着想源
メメントNo3の題材となったのは、高田賢三がギャラリー・ヴィヴィエンヌに初めて開いたショップ「ジャングル・ジャップ」だ。兵庫・姫路で生まれた一人の青年が、1ヶ月もの船旅を経てたどり着いた花の都フランス・パリ。やっとの思いで構えたブティックには、高田賢三が好んだアンリ・ルソーの絵を飾ったという。
■アンリ・ルソーの絵画が洋服の上で蘇る
最新コレクションでは、アンリ・ルソーの世界観をファッションへと落とし込むため、大胆にも絵画そのものをモチーフとして起用した。青々とした草木に囲まれた椅子の上に横たわる女性、そしてジャングルを想起させる草木の間から顔を出す動物たち。絵画の中で観られる人をドキドキとさせる夢のある雰囲気は、ジャカード地やプリントになって装いの中で息を吹き返す。
ハイネックニットトップスやニットロングドレスは、胸元にアンリ・ルソーのモチーフをセット。スクエア型に切り取られた装飾は、どことなく額縁に収められた絵画を想起させる。
また、キャンバスを飛び出しテキスタイルに現れた女性やアニマルなどのキャラクターたちは、ドレスやボア付きコート、ロングパンツなどから顔を出している。特に、タペストリーのような厚手の生地で作られたドレスは、腕周りや裾などにたっぷりとフリルがあしらわれ、アグレッシブな印象を放っている。
■カラフルボーダーで高田賢三を懐かしむ
また、「ジャングル・ジャップ」と並んで、高田賢三が一時期コレクションに多用していたというストライプ模様も積極的に取り入れられた。赤や黄、緑、青など力強いカラーを組み合わせたボーダーは、パッチワークされるように様々なパターンの縞模様と混じり合いながら、セーターやジャケットを彩っている。