電通とフジが史上初、CM中もストーリーが展開するドラマを制作 

2018年6月6日 11:43

 電通は5日、「アドフュージョン」を取り入れた史上初のドラマをフジテレビと共同で制作したと発表。アドフュージョンとはコンテンツにCMを融合させるという画期的な新広告手法だ。CM中でもドラマのストーリーは展開し、さらにそのCMがドラマにおける重要な役割を果たす。

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 今回制作されたドラマは「名探偵コジン~突然コマーシャルドラマ~」。フジテレビにて20日の深夜24時30分から25時30分(関東ローカル)に放送される。

 山奥のペンションを訪れた探偵は殺人事件に遭遇し、なんとその被害者になってしまう。だが探偵は無念ゆえか亡霊となってこの世に留まることができた。そして故人として、事件解決に挑む。そんなストーリーのドラマだ。

 アドフュージョンを用いたこのドラマでは、本編はもとより、CM中もストーリーは続いていく。例えばCM中に主人公の性格などをにおわせる演出があったり、また事件の謎を解く鍵が示されたりする。CMがドラマの一部となり、その面白さをより引き立てる、新感覚のノンストップドラマである。

 探偵の萩原礼一を演じる金子ノブユキは「実験的な部分も多い作品」とコメント。金子にとってCMとドラマ本編を一緒に撮るのは初めての体験だったというが、それだけチャレンジ精神あふれる意欲作となっている。

 電通らは飛ばされないCM、登場が待ち遠しく思われるようなCMの実現を目指してドラマ番組を制作した。その企画主旨に賛同したスポンサー、サントリーホールディングス、エクスコムグローバル、LINEの3社の商品は、何かしらの形でストーリーに絡んでくる。どんな展開になるのか、目が離せないドラマとなりそうだ。(記事:小椋恒示・記事一覧を見る

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