民泊にフリマアプリ、コト・モノ両方で拡大するCtoC市場

2018年6月6日 06:57

 4日、矢野経済研究所が発表した、2016年度~17年度の国内におけるCtoC(個人間取引)市場の状況及び展望によると、流通総額とサービス分野別の成約総額はともに増加している。また、4月に経済産業省が発表した「EC市場規模推計」(CtoC)によれば、フリマアプリの市場規模も拡大中。今、CtoC市場はコト・モノ両方で活発化している。一体どのようになっているのだろうか?

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■流通総額(物販分野)が1兆円になる日も近い?

 2016年度における物販分野の流通総額は6,568億円。17年度(予測)は9,950億円にのぼると見られており、1兆円の突破も視野に入ってきた。

■サービス分野別(成約総額)で最も伸びているのは?

 サービス分野別の成約総額で最も伸びているのは、「旅行・宿泊(民泊)」。2016年度は429億円、17年度(予測、以下同)は840億円。次いで多いのはスペースシェアで、16年度の45億円が17年度には70億円に。

 その他、教育・生涯学習は24億円が30億円、家事代行・ベビーシッターは14億円が20億円、カーシェアリングは11億円が15億円と、それぞれ拡大する。(前者が2016年度、後者が17年度)

■フリマアプリの市場規模は

 経済産業省が4月に公表した「EC市場規模推計」(CtoC)によると、フリマアプリの市場規模推計は2016年度で3,052億円、2017年度には4,835億円(前年比58.4%増)とのこと。

 現状フリマアプリの種類は、総合・ファッション・オタク向けなどいくつかある。また、フリマアプリはネットオークションと比べると、「使わなくなったモノのやりとり」に適しており、さらにいえば「できるだけ安く買いたい」購入者のニーズにも合致していると見られる。こうした点を主としてフリマアプリが活発化しているのではないだろうか。

■コト・モノどちらの個人間取引も増加 だが課題も

 民泊や代行などコトの取引、シェアリングサービスやアプリによる売買といったモノの取引、どちらも増加を続けている。しかしそれぞれで課題もあるだろう。

 例えば民泊の場合、2016年11月の段階で4万件を突破したと報じられている。しかし、合法化された民泊は0.2%程度という結果も同時に発表され、2017年12月には、現代ビジネスが違法民泊の実態を赤裸々に伝えていた。6月15日にはいわゆる「民泊新法」が施行となり、法整備が進む。またフリマアプリでは、現在は規制が進むものの現金などの出品内容が話題となったことも。

 このように課題もあるが、CtoC市場はさらに増加すると見込まれている。今後どのようなサービスが生まれるのか、市場はどう変わり私たちユーザーの生活にどんな影響があるのか、気になるところだ。(記事:楽趣みくす・記事一覧を見る

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