ヤフー、病気を検索すると専門情報を表示 メディカルノートと提携
2018年6月5日 21:40
ヤフーは、同社が運営する「Yahoo!検索」において、4日より各種疾病に関する情報の提供を開始した。これは、各科の専門医が監修・執筆するヘルスケアプラットフォーム「メディカルノート」との連携によって行われるものである。
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GoogleにせよYahooにせよ、その検索エンジンというものの社会的位置付けは、こんにち社会的情報インフラの一つと見るに値するほど重いものである。
もちろんその提供情報の精度は分野領域によって異なるのが当然だが、あらゆる情報のうちでももっとも繊細に扱われなければならないものの一つに医療情報がある。利用者の生命に直結することもある以上、ことは切実だ。
病気の診断を受けたあとで、あるいは体調の異変を生じたために、インターネットを通じて疾患に関する情報収集をするケースは限りなく増え続けている。しかし、ネット検索で辿り着いた情報が信頼できるものなのかどうかの判断は当然、一般人には難しく、情報提供側が精査しない限りどうにもならないというのが問題となっていた。
この問題についてGoogleはしばらく前に一つの動きを見せている。具体的にどのようなシステム変更を行ったのかは分からないが、ともかく信頼できる情報ソースからの医療情報を検索上位に表示するようにし、信頼に値しないと考えられる情報ソースからの医療情報を大幅にパージしたのである。
そして今回Yahoo!検索では、特定の疾患名の検索に反応して疾患に関する情報を提供するというシステムが公開された。実際に試してみると、例えば「糖尿病」でヤフー検索を行うと、一番上に表示されるのは商業広告ではあるのだが、通常の検索ページよりは上に「糖尿病-メディカルノート」と表示され、またその概要、原因、症状、検査・診断、治療などへのリンクが張られ、初診に適した科(ここでは糖尿病内科)も表示されるという具合だ。
ヤフーは今後とも、ユーザーが正しい医療情報にアクセスできるよう、「Yahoo!検索」の改善を続けていくという。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)