職場でパワハラを受けた経験、50.2%があり 連合調査
2018年5月31日 11:17
連合(日本労働組合総連合会)が 4月28日・29日に千葉市幕張メッセで開催された「ニコニコ超会議2018」で「働き方に関するホンネアンケート」を実施した。アンケートの対象は連合ブースに来場した男女871名で、その内訳は男性が65%、女性が35%、年代別には10代が11%、20代が42%、30代が26%、40代14%、50代14%、60代1%と10~30代までが約8割を占めている。職業別では63%が正社員・正職員で、パート・アルバイトが16%、派遣、契約社員、学生がそれぞれ5%となっている。
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「我慢できる残業時間は月何時間までか」との質問に対しては、「0時間」が9%、「1~10時間」が33.3%、「11~40時間」が37.0%、「41~80時間」が12%、それ以上はあわせて8%となっており、約8割の人が40時間以下と回答している。
「給料や雇用形態が原因であきらめていること、不安なこと」について複数回答で答えてもらったところ、「自分の老後」が39.1%で最も多く、次いで「クビ切り・雇止め」が24.5%、「結婚」が21.9%、「医療・介護」が17.0%という順であった。一方、「不安はない・給料に満足」と言う者も16.6%いる。
「仕事上でハラスメントを受けたことはあるか」と複数回答で尋ねたところ、「パワハラ」が50.2%で過半数を超え最も多く、2位以下に大きく差をつけている。次いで「お客様・取引先などからの暴言等」31.4%、「セクハラ」が13.3%で、「受けたことはない」も30.2%で3番目に多いという結果だった。
「訴状」による個別の訴えについては、件数が全部で390件あり、その内容で多いものは、「賃金が少ない・残業代が支払われない」が75件で最も多く、次いで「残業が多い・長時間労働」、「仕事の内容に不満足」がそれぞれ69件、「職場の人間関係」が61件、「セクハラ・パワハラ」が43件、「休暇がとれない」が41件という順であった。
調査結果について連合は、「若い人たちは、真に長時間労働の是正を求めていることが本音である」、「個別の訴えは、『残業代が支払われない』『残業が多い』『長時間労働』などがトップを占め、労働環境の厳しさを示している」、「今後ともすべての働く人たちに向けて、こうしたイベント等を通じて、『働くことを軸とする安心社会』を構築することの大切さを訴えていきたい」とコメントしている。(編集担当:久保田雄城)