米上院、インターネットの中立性を維持する決議案を可決
2018年5月20日 21:28
米上院は16日、「インターネットの中立性」規則を維持する決議案を可決した(採決結果、The Guardianの記事、The Washington Postの記事、Ars Technicaの記事)。 決議案は政府機関の決定を連邦議会が覆すことを可能にするCongressional Review Actに基づき、民主党の上院議員が提出していたもので、昨年12月に連邦通信委員会(FCC)が決定した「Restoring Internet Freedom Order」を覆すものとなる。 インターネットの中立性規則について、共和党は撤廃、民主党は維持を主張しており、上院の勢力は共和党51、民主党47、無所属2。無所属のアンガス・キング氏とバーニー・サンダーズ氏は民主党と共同会派を組んでいるため撤廃派51、維持派49だった。しかし、採決では共和党の3氏(スーザン・コリンズ氏、ジョン・ケネディ氏、リーサ・マーカウスキー氏)が賛成に回り、闘病中のジョン・マケイン氏は欠席していたため、結果は賛成52、反対47となった。 ただし、FCCの決定を覆すには下院でも決議案を可決し、ドナルド・トランプ大統領が署名する必要がある。下院の勢力は共和党236に対し民主党193。可決は難しそうだが、今年は11月に中間選挙を控えていることもあり、有権者の動向によって結果が変わってくる可能性もある。Restoring Internet Freedom Orderは6月11日に発効する。