自動車技術展 人とくるまのテクノロジー展、今年注目の展示は?

2018年5月20日 21:39

 今年も、5月23日(水)~25日(金)の3日間、神奈川県横浜市のパシフィコ横浜にて「自動車技術展 人とくるまのテクノロジー展 2018 横浜」が開催される。

 4万人を超える会員が所属する国内有数の学術団体、公益社団法人自動車技術会が主催するこの技術展には、今年は585社もの企業が出展、9万人の来場者が予定されており、日本国内はもとより、世界的にも注目度の高い、自動車関連業界の一大イベントだ。

 自動車メーカーはもとより、メーカーに直接納入する一次サプライヤーであるTier1メーカー、さらには自動車の電装化に伴って需要が高まっている電子部品企業も多数出展しており、まさにこれからの自動車技術が一同に集まる展示会となっている。

 自動車業界は今、電気自動車などの次世代カーを巡る動きが過熱しており、国内外を問わず、その最先端技術への注目度はこれまで以上に高まっている。

 すでに出展各社のWEBサイトなどでは、出展内容の告知が行われているが、中でも注目されるのはやはり、電動化や自動運転に関する技術の展示やデモンストレーションだろう。

 早くからEV市場に力を注ぎ、最近、航続距離が飛躍的に伸びた新型「リーフ」を投入した日産のブースでは、大容量30kWhバッテリーや1/500秒のモーター制御で振動を抑え、スポーツカー並の加速感を実現した電動パワートレインなど、リーフに搭載されている最新技術を紹介する。また、リーフをベースとした自動運転実験車両「ニッサン インテリジェント ドライビング プロトタイプカー」の展示も予定している。

 また、昨年12月に開幕した世界最高峰の電気自動車レース「FIAフォーミュラE選手権2017-2018(シーズン4)」に参戦中のヴェンチュリー・フォーミュラEチームにフルSiCパワーモジュールを提供、SiCを搭載する前のシーズン2のインバータと比較して、マシンの軽量化や体積を43%も小型化することに貢献したロームも出展している。ブースでは、同社のキーデバイスを搭載したソリューションデモを体験できる他、xEV車の省エネ化に貢献するSiCパワーモジュールやシステムの機能安全レベルを向上させる電源監視ICなどの未来のクルマを支える半導体技術について、ロームの開発者・設計者が登壇して1日に8回プレゼンテーションを行う予定だ。

 同じく電子部品企業の京セラでは、ADAS(先進運転支援システム)に貢献するAI認識機能付きビューカメラのデモや、HUD(ヘッドアップディスプレイ)用液晶ディスプレイの展示などを行う他、同社のデバイス・システムを搭載したコンセプトカーを、一般向けに初公開する。

 まさに、これからのクルマの未来が凝縮された展示会になりそうだ。(編集担当:藤原伊織)

関連記事

最新記事