日本政策金融公庫による農水産物輸出支援件数、2017年度は過去最高に

2018年5月19日 20:46

 日本政策金融公庫の発表によると、農水産物の輸出を支援する「トライアル輸出支援事業」の2017年度における実績が、台湾を中心に増えたことで過去最高の55件となったことが分かった。

【こちらも】植物工場は儲からない?電子部品メーカーが仕掛ける新しい植物工場

■支援件数が5年間で最高に
 18日、日本政策金融公庫が国産の農水産物や食品の海外販路開拓を支援する「トライアル輸出支援事業」の2017年度実績を発表した。輸出先が6カ国・地域、支援件数が55件で、事業を開始した2013年以降、最高の件数となった。また5年間の累計で、9カ国・地域に対して支援件数は209件となっている。

■台湾が3倍増の30件
 2017年度の輸出先別で最も多かったのは台湾の30件。前年度の10件から3倍に増加した。以下、シンガポール(11件)、マレーシア(7件)、香港(5件)、マカオ(1件)、アメリカ(1件)の順。

 台湾への主な輸出品は、農産物では2017年9月に解禁となった和牛の他、米、ニンジン、メロンなど。加工品では、乳製品のアイスクリームやチーズとともに、トマトジュース、あんぽ書き、あずき、煎餅などがある。

■提携先は17社に増加
 2018年度は、新たに貿易商社のアライドコーポレーション(神奈川県、主要輸出国:タイ)、コマックス(群馬県、同韓国)、しずおかコンシェルジュ(静岡県、同シンガポール、イタリア)、ライヴス(東京都、同タイ)の4社と提携を結んだことで、提携先企業は合計17社に増加した。

 提携先の増加により、「日本公庫による支援が十分に行き届いていなかった『タイ』、『韓国』に向けた輸出への支援と今後の需要拡大が見込まれる『EU域内』への輸出支援の充実を図る」としている。(記事:県田勢・記事一覧を見る

関連記事

最新記事