冷凍食品の国内生産が2年連続最高に トップ3はコロッケ、うどん、炒飯
2018年4月25日 06:59
日本冷凍食品協会の発表によると、冷凍食品の国内生産量が2年連続で増加し、家庭用の冷凍食品の割合が増えた他、炒飯、カキフライ、カツなどが増加していることが分かった。
【こちらも】冷凍米飯などの国内市場好調、「チャーハン戦争」勃発へ
■2年連続で過去最高の生産数量に
18日、日本冷凍食品協会が、2017年の冷凍食品の生産・消費(速報)を発表。2017年の冷凍食品国内生産量は160万968トンで、過去最高だった2016年の155万4,265トンから3.0%増加し、2年連続で最高値を更新した。また金額ベースでは7,180億円で前年から4.5%の増加となり、2002年以来となる7,000億円台を回復した。
■家庭用の割合が増加中
用途別では、業務用が94万9,472トン(前年比:103.5%)、家庭用が65万1,496トン(同102.3%)で、全体数量と同様に、どちらも2年連続で増加した。
業務用と家庭用の構成比は、2007年には業務用が64.4%(98万3,339トン)に対し、家庭用が35.6%(54万4,225トン)だったが、2017年には業務用が59.3%、家庭用が40.7%となっており、じわじわと家庭用の冷凍食品が増えているのが分かる。
■畜産物が増加、水産物が減少
品目別で大きく増加したのは畜産物(生産量:6,563トン、前年比:115.8%、以下同じ)で、「原料作物の不作等により前年に大きく減少した」農産物(7万8,189トン、104.2%)も生産量を回復している。また調理食品(140万6,061トン、103.1%)や菓子類(5万8,389トン、103.2%)も伸びている中で、唯一減少しているのが水産物(5万1,766トン、97.4%)だ。
■生産量ワンツーはコロッケ、うどん
最も生産量が多かった食品はコロッケの18万2,166トン(前年比:99.0%)で、冷凍食品全体の11.4%を占めている。2位はうどんで15万7,625トン(同96.8%)と全体の9.8%。ここ6年の推移では、平成2012、15~17年が1位コロッケ、2位うどん、2013、14年に1位うどん、2位コロッケとなっている。
3位以下は、炒飯(生産量:8万4,462トン、構成比:5.3%、以下同じ)、ギョウザ(6万8,648トン、4.3%)、ハンバーグ(6万6,605トン、4.2%)、カツ(6万6,168トン、4.1%)、スパゲッティ(6万5,650トン、4.1%)、ピラフ類(5万3,089トン、3.3%)、たこ焼・お好み焼(4万7,464トン、3.0%)、ラーメン類(4万6,602トン、2.9%)と続いている。
■増える炒飯
2012~15年まではハンバーグが生産量で3位だったが、16年に炒飯、17年にギョウザに抜かれ、5位に落ちた。炒飯は2017年にも前年比110.4%と伸びており、今後も増えそうな気配がある。いまだ量としてコロッケやうどんには及ばないものの、コロッケやうどんの生産量が伸びていないだけに、このまま増え続ければ、5年後、10年後には、炒飯がさらに上位となる可能性もありそうだ。
その他に生産量が増えている冷凍食品では、コーン(9,306トン、156.3%)、カキフライ(1万586トン、119.9%)、カボチャ(5,346トン、118.1%)、スパゲッティ(6万5,650トン、113.4%)、カツ(6万6,168トン、113.3%)、春巻(2万7,391トン、111.8%)などがある。(記事:県田勢・記事一覧を見る)