【中国の視点】貿易戦争の次は通貨戦争か、トランプ米大統領は中ロに再び不満
2018年4月18日 10:22
*10:22JST 【中国の視点】貿易戦争の次は通貨戦争か、トランプ米大統領は中ロに再び不満
米国が仕掛けた対中・対ロ貿易戦争が、通貨戦争に発展する可能性がある。米トランプ大統領はこのほど、自身のブログで「ロシアと中国は米国が利上げしている時に自国の通貨安を誘導するゲームをやっている」と指摘し、「これは受け入れられるものではない」と不満を漏らした。
トランプ大統領の論理では、自国通貨安に誘導することで同国の輸出に寄与することができる。一方、米国の利上げが米ドルの上昇につながり、米国の輸出製品価格を押し上げるため、米国がこれで不公平な貿易条件を受ける。
ただ、中国の専門家は、トランプ大統領が就任してから米連邦準備制度理事会(FRB)は利上げの周期に入っていると指摘。これにもかかわらず、米ドル対ほかの通貨の為替レートで大多数は米ドル安になっていると強調した。米ドルの対人民元レートは2017年1月20日から約8.6%の米ドル安となっている。対ロシア・ルーブルも2週間前までは4.5%安となった。最近のルーブル安について、米国がロシアに対して経済制裁などを追加したことが主因だと分析された。
なお、米財務省が先週に発表した為替報告書では、中国は「為替操作国」と認定されなかった。一方、トランプ大統領は選挙期間中、中国を「為替操作国」に認定することが就任後の優先課題であると何度も繰り返された。《AN》