米国で承認のパーキンソン病新薬に深刻な副作用の疑い

2018年4月13日 12:12

taraiok曰く、 パーキンソン病の治療薬「NUPLAZID(ヌプラジド)」に対し、大きな副作用があるのではないかとの指摘が出ているという(CNNSlashdot)。

 ヌプラジドはAcadia Pharmaceuticals社が作成した新薬で、パーキンソン病の症状の1つである幻覚や妄想などを抑える働きがあるとされる。この薬は重篤な患者にも効果がある「画期的な治療法」に指定され、2012年末に米国議会もFDAによる承認プロセスを後押しした。その結果FDAの承認を受けて2016年6月に販売が開始され、Acadia Pharmaceuticals社の2017年の売上高は約1億2500万ドルにまで上昇した。

 一方で、この薬のレビューを担当したPaul Andreason博士によると、Acadia Pharmaceuticals社の臨床試験中にこの薬剤を服用していた患者は、偽薬を摂取した患者の2倍以上の死亡率があったという。このデータ殻、博士はメリットがデメリットを上回るとは思えなかったという。また、実際にヌプラジドを飲ませた結果、幻覚が頻繁になり病状は悪化したという例もあるという。

 非営利医療機関であるInstitute for Safe Medication Practicesの分析結果によると、ヌプラジドの服用者について、2016年6月から2017年3月の間で244人の死亡が報告されたという。最新のデータでも死者は700人以上に増加したとしている。ヌプラジドはその「容疑者」としてリストアップされている唯一の薬物だという。

関連記事

最新記事