小野薬、高島屋、ライクなど/本日の注目個別銘柄
2018年4月10日 16:30
<8923> トーセイ 1478 +202大幅続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断「オーバーウェイト」継続で、目標株価を1600円から1800円に引き上げている。第1四半期決算での利益進捗、棚卸不動産の増加などを受けて、今11月期以降の利益予想を上方修正している。M&A活用による棚卸不動産の仕入進捗や受託資産残高増加による利益成長を今後も予想と。決算発表後は出尽くし感で一時急落した反動も強まる形に。
<4714> リソー教育 868 +65大幅続伸。前日に前2月期の決算を発表、営業利益は21.6億円で前期比5.2%増益、従来予想の24.2億円は下振れる着地となった。一方、先に発表しているものの、今2月期は25.1億円で同16.3%増と2ケタ増益の予想となっている。業績面でのサプライズは限定的だが、「株主還元率100%」の継続を決定し、今期年間配当金を前期比2円増の30円と計画していることなどがポジティブに捉えられている。
<4528> 小野薬 2958.5 -414.5大幅反落。米メルクが腫瘍免疫薬キイトルーダの非小細胞肺がんの一次治療を対象としたフェーズ3試験に成功したと発表している。今後、使用が承認されれば、同社のオプジーボ国内販売にとってマイナスにつながるとの見方が優勢。キイトルーダは単剤療法に成功したことになり、併用治療は薬剤費が高くなる日本市場では優位に立てるとの指摘が多いようだ。
<8233> 高島屋 946 -89大幅反落。前日に前2月期の決算を発表している。実績営業利益は353億円で前期比3.9%増益、従来計画360億円を下回ったものの、サプライズは乏しくなっている。一方、今2月期は300億円で同15.1%減と2ケタの減益計画に。市場コンセンサスは365億円程度であり、想定外の業績悪化見通しにネガティブなインパクト。日本橋SCの開業コスト増、人件費増などが響くもようだ。
<2462> ライク 1931 -298大幅続落。前日に第3四半期の決算を発表している。営業利益は16億円で前年同期比20.4%増益となっているが、12-2月期は同25.6%減益となっており、モメンタムの悪化傾向がネガティブ視されている。総合人材サービスが好調なほか、子育て支援サービスも順調に拡大しているが、1月からテレビCMを開始したことなどにより、広告宣伝費が膨らんだもよう。
<6208> 石川製 2125 +123大幅反発。防衛関連の材料株として物色が向かっている。トランプ米大統領は前日の閣議において、シリアのアサド政権による化学兵器の使用疑惑を受け、「24時間から48時間以内に大きな決断をする」と述べ、アサド政権への軍事行動も辞さない構えを見せている。北朝鮮情勢は足元で落ち着いているものの、中東での地政学リスクの高まりを背景に、リバウンド狙いの資金が流入している。
<2875> 東洋水産 4125 -215大幅反落。JPモルガン証券が投資判断を「オーバーウェイト」から「ニュートラル」に格下げしていることが売り材料視されている。期末のドル円レートを適用して業績予想を下方修正、国内状況を鑑みると即席麺の事業環境に好転の兆しは見えにくいと指摘。利益成長の見通しに対し、バリュエーションに割安感はないと判断のもよう。18.3期営業利益は304億円から285億円に減額、減益を想定しているようだ。
<8143> ラピーヌ 813 -128大幅反落。前日に前2月期の決算を発表、営業損益は1.1億円の黒字となり、前年同期比10.96億円の損益改善となった。年明けからの天候不順によって、従来予想の2億円の黒字は下回った。また、今期は1億円で前期比11%減益の予想、20.2期の中計目標数値も下方修正している。足元では業績期待が高まっていたとみられ、実績下振れ、今期減益見通しに失望感が強まる展開へ。
<6093> エスクローAJ 440 -52大幅反落。前日に前2月期の決算を発表、営業利益は7.1億円で前期比2.8%増益となった。今2月期は8.3億円で同16.9%増益の見通し。前2月期は従来予想が9.3億円であったため、想定を大きく下回る着地になった。今期増益見通しに関しても、従来の前期予想を下回る水準であり、高成長期待はやや低下する形になっているもよう。《DM》