NYの視点:米3月雇用統計:雇用ひっ迫を確認、6月の追加利上げを正当化

2018年4月5日 07:46


*07:46JST NYの視点:米3月雇用統計:雇用ひっ迫を確認、6月の追加利上げを正当化
米国労働省がワシントンで6日に最新3月の雇用統計を発表する。エコノミスト平均予想で、失業率は4.0%と、2月4.1%から低下し2000年以降、18年ぶり低水準に達する見込み。非農業部門雇用者数は2月の30万人台の伸びというポジテイブサプライズに続く反動で、20万人割れの伸びにとどまると見られている。逆に、2月と同じくポジテイブサプライズとなると、年内の利上げ見通しが引き上げられドル買いが強まる可能性がある。

労働省が発表する雇用統計と最も相関関係が強い先行指標として注目されるADP雇用指標も予想を上回り4カ月連続で24万人台の伸びを見せた。失業保険申請件数も45年ぶり低水準で推移している。雇用統計も労働市場ひっ迫のさらなる証拠になると見られる。注目の平均時給も前月比+0.3%、前年比+2.7%と、2月+0.1%、+2.6%からそれぞれ一段の上昇が予想されている。

現状で、金融先物市場では6月の利上げを78.5%織り込んだ。

■3月雇用統計の先行指標

・ADP雇用統計:前月比+24.1万人
(予想:+21.0万人、2月:+24.6万人←+23.5万人)

・ISM製造業景況指数:雇用:57.3(2月59.7)

・ISM非製造業景況指数:雇用:56.6(2月55.0)

・NY連銀製造業景況指数:
雇用(現状):9.4(2月10.9、6カ月平均13.9)
週平均就業時間:5.9(2月4.6、6カ月平均5.4)

6か月先
雇用:23.3(2月19.5、6カ月平均22.6)
週平均就業時間:14.7(2月20.8、6カ月平均11.7)

・フィラデルフィア連銀製造業景況指数
雇用(現状):+25.6(2月+25.2、6カ月平均+23.4)
週平均就業時間:+12.8(2月+13.7、6か月平均+14.9)

6か月先
雇用:37.1(2月40.4、6か月平均37.3)
週平均就業時間:21.8(2月14.7、6か月平均17.0)

・リッチモンド連銀製造業景況指数
雇用(現状):11(2月25、6か月平均17.0)
週平均就業時間:12(2月28、6カ月平均10)
賃金::22(2月23)

6か月先
雇用:31(2月22、6カ月平均30)
週平均就業時間:18(2月7、6カ月平均16)
賃金::42(2月38、6カ月平均35)

・消費者信頼感指数
雇用(現状)
十分:39.9(2月39.1、前年同月31.8)
不十分:45.2(2月45.8、前年同月49.2)
困難:14.9(2月15.1、前年同月19.0)

雇用(6か月先予想)
増加:19.1(2月22.4、前年同月23.8)
減少:7.2(2月8.6、7.5)
不変:70.8(2月67.9、70.00)

所得(6か月先予想)
増加:22.0(2月23.5、前年同月22.5)
減少:7.2(2月8.6、7.5)
不変:70.8(2月67.9、70.00)

・失業保険申請件数

件数 前週比 4週平均 継続受給者数
03/10/18| 226,000| -4,000| 221,500 | n/a |n/a
03/03/18| 230,000| 20,000| 222,250 | 1,879,000
02/24/18| 210,000| -10,000| 220,500 | 1,875,000
02/17/18| 220,000| -9,000| 225,500 | 1,934,000
02/10/18| 229,000| 6,000| 228,250 | 1,875,000
02/03/18| 223,000| -7,000| 225,000 | 1,948,000

■市場予想
失業率:4.0%(2月4.1%)
非農業部門雇用者数:前月比+18.5万人(2月+31.3万人)
民間部門雇用者数:前月比+19万人(1月+28.7万人)
平均時給:予想:前月比+0.3%、前年比+2.7%(2月+0.1%、+2.6%)《CS》

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