ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第11話 感想コラム【連載】
2018年3月27日 01:21
記事提供元:アニメコラムサイト|あにぶ
今回の ヴァイオレット・エヴァーガーデン は泣けるというよりは、考えさせられるストーリーでした。両親への想い、恋人への愛、死にゆく兵士が最期の最期に見て感じるものは一体どんなものなのか?戦争のない日本で生まれ育った私達からは想像が難しいテーマですが、非常に考えさせられるストーリーのヴァイオレット・エヴァーガーデン 第十一話です。
Contents
1 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第十一話のあらすじ2 平和を受け入れる事ができない人々3 天使降臨4 ヴァイオレットのキス5 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第十一話の感想
■ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第十一話のあらすじ
北部にあるクトリアル国は戦争が終わった今でも内戦の続く地域。その国にあるメナス基地に駐屯するある兵士から、手紙の代筆依頼がくる。ホッジンズは内戦の続く危険な地域にドールを派遣できないと判断し、仕事の依頼を断るつもりだったが、この話を聞いていたヴァイオレットは独断でメナス基地を目指す。
反乱軍の勢力下にあり、道路も寸断され孤立するメナス基地。そこへの侵入を試みるバイオレットだが・・・。
■平和を受け入れる事ができない人々
いつ時代も、どこの国にも、平和な世界では生きられない人々は多くいます。私たちが学校で使う歴史の教科書には、そういった人たちの代表が数多く載っています。
クトリアル国にも、こういった輩が多いのでしょう。メナス基地周辺にあった捕虜収容所を手引きして再武装させ、蜂起させていました。
■天使降臨
今回の依頼者は、メナス基地に所属する若い兵士エイダン・フィールド。彼は田舎に残してきた彼女への手紙の代筆を依頼をする為にGH郵便社へ連絡をしました。
エイダン・フィールドは部隊と共に偵察で赴きますが、そこで待ち伏せ攻撃を受けてしまいます。敵の狙撃により、次々と撃ち倒されていく仲間。なんとか友人をかばいながらその場を離れますが、狙撃手に友人を撃ち殺され、自分自身も腹部に銃撃を受けてしまいます。意識が遠のくエイダン・フィールド。
その時、上空から落下傘で降下する、ゴーグルの天使が舞い降ります。
「おまたせしました。だんなさま」
■ヴァイオレットのキス
腹部に受けた傷は深く、かなり意識は朦朧としているようです。山小屋に避難していますが、余命の無いことを悟ったエイダン・フィールドは、ヴァイオレットに代筆は依頼します。まずは両親への手紙。
「また、俺を産んでほしい」
エイダン・フィールドのこの言葉。短いですが、両親への愛がすべてが詰まった言葉でした。ヴァイオレットも、このままの方が良いといいます。
続いて、恋人で幼なじみのマリアへの手紙を依頼します。エイダン・フィールドは話続けますが、このときヴァイオレットの指は動いていませんでした。
「ちゃんと・・・書いてる・・?」
というエイダン・フィールドの問いかけに、
「はい。ちゃんと書いております」
とエイダン・フィールドを見つめながら答えるヴァイオレット。そうこうしているうちに、エイダン・フィールドの意識はどんどんと低下していきます。その時に彼の口がなにかを語ります。すでに意識が遠のいているのか、声にはなりませんでした。
そしてバイオレットは、意識の薄れるエイダン・フィールドに優しくキスをします。
「もう大丈夫ですよ。旦那様。」
「手紙は必ずお届けします。」
■ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第十一話の感想
今話も、ちょっとストーリーに込められた意味が深すぎて、アニメを見ながら考えされるという展開でした。兵士であったヴァイオレットだからこそ、同じ兵士であるエイダン・フィールドの境遇に沿うことができたのではないでしょうか。
両親への手紙の際には、再び家族になりたい、あなた達の元も生まれたいという言葉に、普段家族というものを意識しない自分自身への痛烈なメッセージでした。
だれもが両親から生まれ、誰かに愛され、誰かを愛して生きているという事でしょうか。
なので、今話は「泣ける」というよりは「考えさせられる」といったところでした。アニメから、いや、このヴァイオレット・エヴァーガーデンというアニメからは沢山学ばしてもらっています。ホントアニメって素晴らしい!
最後のシーンでヴァイオレットはエイダン・フィールドの家族に手紙を届けます。もちろん彼女のマリアにもです。
マリアに渡された最後の手紙の内容は、いったいどんな文章だったのでしょうか 。マリアが、エイダン・フィールドの死を乗り越えて未来へ進む事ができる内容だったに違いありません。
(あにぶ編集部/とちろうこ)