昨年欧州デビューのVW「ポロ」新型、遂に日本上陸

2018年3月22日 09:53

 フォルクスワーゲン(VW)ジャパンは、「VWポロ(Polo)」を約8年ぶりに刷新し、3月20日に東京都内でプレス発表会を行なった。「Polo」は、1975 年に初代モデルが欧州で発売された。以降、40 年以上にわたって1400 万台以上生産されている世界的なベストセラーカーだ。日本では 1996 年から本格導入を開始。累計25万台以上が日本に輸入・販売されており、毎年輸入車販売台数上位をキーフする人気モデルである。

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 新型は、VWの設計戦略である「MQB」(Modularer Quer baukasten)によって新たに開発した最初のBセグメントに属するコンパクトカーだ。新型のプロポーションは格段にダイナミックでありながらに、シルエットはスマートになった。新型のボディサイズ全長×全幅×全高は4060×1750×1450mm、ホイールベースは2550mm。これは先代に比べて65mm長く、65mm幅広く、10mm背が低いディメンションだ。ホイールベースは実に80mmも拡大し、遂にコンパクトなポロが、3ナンバー車両になってしまった。

 ただし、長くなったホイールベースは、室内空間の拡大に貢献し、なかでも後部座席の快適性や乗降性が大幅に向上した。また、ラゲッジ容量も280リッターから351リッターへ大幅に拡大、実用性が大きく向上したのも事実だ

 新型ポロのパワートレーンは、新開発の999cc直列3気筒TSIエンジンで、小排気量ながら最高出力は70 kW(95ps)/5000~5500rpm、最大トルクは175Nm(17.9kg.m)/2000?3500rpmとなっており、十分な動力性能を発揮する。トランスミッションは2ペダルの乾式 7速DSGを組み合わせる。この結果、新型の0-100km/h加速は、わずか10.8秒で、最高速度は187km/hで、初代VWゴルフGTIに匹敵するポテンシャルを秘めた俊足コンパクトなスポーティHBなのだ。

 新型ポロは、MQBモジュールの採用で、世界で最も進んだコンパクトカーに進化を遂げた。新型が採用した数多くの支援システムと安全、快適装備などは、上級モデルのゴルフやパサートなどに搭載してきたシステムで、プリクラッシュブレーキシステム(歩行者検知対応シティエマージェンシーブレーキ機能付)やポストコリジョンブレーキシステム、万が一の事故の際に歩行者への衝撃を緩和するアクティブボンネット、デイタイムランニングライトを全車標準装備し、安全性を大きく高めた。

 また、今回初めて新型に採用した駐車支援システムは、縦列駐車と車庫入れに対応する。縦列駐車の場合、前後方向に400mmの余裕があれば駐車可能で、システムを作動させ、駐車可能なスペースを検出すると、その後は、ドライバーがブレーキとアクセルを操作するだけで自動的にステアリングを操作してドライバーの駐車をサポートする。

 加えて、新型は車体剛性と衝突安全性の向上を目的にボディ強度を高め、熱間成型の超高張力鋼板を重量比31%も使用するなど、VWブランドの軽量構造コンセプトが一段と進化させ、ボディの捩れ剛性が先代比で28%高められた。その結果、新型ポロは、衝突安全性評価のユーロNCAPで最高の5つ星を獲得している。新型ポロの価格は、ベーシックなTSI Trendlineが209.8万円、TSI Comfortlineが229.9万円、充実した装備が自慢のTSI Highlineが265.0万円。

 なお、ポロには、年内にスポーツグレードのGTIと電動スポーツフレードのGTEが追加される見込み。(編集担当:吉田恒)

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