【中国の視点】先進主要国:相次いで出口戦略へ、中国も追随か
2018年3月22日 09:11
*09:11JST 【中国の視点】先進主要国:相次いで出口戦略へ、中国も追随か
米国の利上げペースの加速見通しに伴い、欧州や英国、日本など先進主要国の中央銀行も金融緩和から「出口戦略」を模索する可能性が高まっている。
イングランド銀行(英中央銀行)は今週に開催する金融政策決定会合で利上げする可能性が低いものの、5月の利上げシグナルを出す公算が大きいとみられている。英財務省は最新リポートで、2018年の英国の成長予想をこれまでの1.4%から1.5%まで引き上げた。
また、ユーロ圏経済も着実に回復している。欧州連合(EU)統計局が発表した最新データによると、昨年10-12月期のユーロ圏の成長率は2.7%(前年同期比)となり、予想以上に伸びたという。多くのエコノミストは、2018年のユーロ圏の成長率が2.2%になると予測し、安定した成長を継続するとの見方が多い。
さらに、昨年10-12月期の日本の実質国内総生産(GDP)は前期比で0.1%増加し、8四半期連続で加速。これは80年代後半のバブル期(12四半期連続で拡大)とき以来で、約28年ぶりとなった。
中国の専門家は、先進主要国の経済が安定的な成長を示しており、金融緩和から出口戦略への切り替え時期が予想より早まる可能性が高いとの見方を示した。また、中国人民銀行(中央銀行)も米中間の金利差の縮小を避けるため、利上げあるいは公開市場操作での金利引き上げを実施する公算が大きいと指摘した。《AN》