キャッシュレス構想の実現に向けた実証実験を実施
2018年3月19日 09:09
*09:09JST キャッシュレス構想の実現に向けた実証実験を実施
みずほフィナンシャルグループとみずほ銀行、東邦銀行の3社は、「キャッシュレス構想」が実現できるかどうかを検証するための実証実験を実施することで合資した。
この実証実験は、キャッシュレス決済が普及することで、住民の利便性や生活が向上するかどうか、地域経済の活性化につながるかどうか、を調べるもので、福島県が国と連携して推進している「福島イノベーション・コースト構想」に良い影響を与えることがわかっているので、福島県から支援や協力を得て、進めていこうとしている。
「福島イノベーション・コースト構想」は、東日本大震災や原子力災害で喪失した浜通り地域等の産業・雇用の回復のために、ロボットなどの先端技術の開発や産業集積の促進だけではなく、先進的な技術や機器を活用し、県民の身近な生活を向上させたり、地域交流を行いながら、当該地域の可能性を国内外へ発信したり、いろいろな取組を行うことで、福島県の復興を推進する国家プロジェクトである。2017年に改正福島復興再生特別措置法で位置づけられている。
■実証実験の概要
・開始時期:2018年6~7月(目処)
・実施場所:福島県富岡町周辺の施設・店舗に加え、順次浜通り地域に拡大予定
・対象者:みずほ銀行や東邦銀行の口座保有者で、対象アプリが利用できる方
・決済アプリ:pring(プリン)
これに先立って、2018年4月より一部施設で、みずほ銀行口座保有者での利用を開始する予定だ。なお、pring(プリン)とは、メタップスの子会社のpringが提供する、個人間の送金や店頭での決済、キャッシュアウトなどの機能を備えたスマホ上のウォレット決済アプリのことである。連携する銀行口座からワンタップでスマホアプリに入金が可能だ。
■キャッシュレス構想の概要
なぜ、キャッシュレスが大事で必要なのか。それは、決済の利便性や効率性の向上を図ることができて、さらに、現金を取り扱いにはかなり多くのコストが必要だが、キャッシュレスになってくると、そのコストがかなり低減するからである。そのため、そのような社会的なコスト削減のためにも、キャッシュレスはこれからの時代に不可欠なものであると、認識をしなければならない。
ことに日本は、先進国のなかでもキャッシュレスの普及が十分とは言えず、現金で決済するケースが多い。そのため、クレジットカードやデビットカード、デジタルマネー等のキャッシュレス決済の普及が必要になってくるのである。
「キャッシュレス構想」では、統一規格のQRコード決済を促進し、2020年を目処にキャッシュレス社会の実現を目指している。
■実証実験協力企業
・東京電力ホールディングス株式会社:利用者
・株式会社pring:決済アプリの提供
・株式会社NTTドコモ:決済用端末の提供
決済アプリpring(プリン)のイメージ
■基本機能
・銀行口座からのチャージ
・個人間の送金
・加盟店での決済
・銀行口座への戻入れ
【ニュース提供・エムトレ】《HT》