積水ハウス、ルネサス、Gunosyなど/本日の注目個別銘柄
2018年3月9日 16:28
<1928> 積水ハウス 1892.5 +88.0大幅反発。前日に前1月期の決算を発表、営業利益は前期比6%増の1955億円となり、今期予想は同2%増の2000億円としている。ともに市場想定通りであり、大きなサプライズはない。今期は戸建住宅の低迷を都市再開発やリフォームで補うことになる。一方、年間配当金は前期が従来予想比2円増配の77円、今期は79円の予想であり、予想配当利回りは4.4%となる。配当妙味が膨らんでいることを材料視する動きに。
<6184> 鎌倉新書 2735 +437大幅続伸で一時ストップ高。前日に発表した決算が買い材料視される。前1月期営業利益は4億円で前期比23.7%増益、従来予想の4.2億円はやや下回った。一方、今期は5.2億円で同28.4%増益の見通し。広報・PR活動の強化や新たな事業開拓による業容拡大を見込んでいる。今期の好業績見込みに加えて、無配予想としていた前期の配当金を6円に修正していることがインパクトを与えているようだ。
<3784> ヴィンクス 878 +150ストップ高。国内大手ドラッグストアが2025年までにすべての店舗で無人レジを導入すると報じられており、関連銘柄として人気化しているようだ。商品にICタグを取り付けて、かごに入れたままでも一括で読み取れるようにする。同社はパナソニックと小売業向けの先進的なソリューション開発を行う業務提携契約を締結しており、無人レジ導入拡大に伴うビジネスチャンスが期待されている。
<6047> Gunosy 2567 +81大幅続伸。東海東京証券では投資判断を新規に「アウトパフォーム」、目標株価を3300円としている。今5月期業績は、新規ユーザー獲得とアドネットワーク売上の好調により、営業利益で22.8億円、前期比50%増を予想、会社計画を上回るとみている。19.5期、20.5期も好調なインフィード広告市場や動画枠拡大により高成長が継続すると予想しているようだ。
<6203> 豊和工 1133 -131大幅反落。韓国特使として訪米中の鄭義溶・大統領府国家安全保障室長は、トランプ米大統領が北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長と5月までに会談する意向を示したと明らかにしているもよう。また、金氏が今後、核・ミサイル実験を控えるとも表明しているようだ。トランプ米大統領も、韓国が北朝鮮問題について「重大発表」を行うと語っている。地政学リスクの後退を反映して、防衛関連銘柄には手仕舞い売り圧力が強まる形。
<6630> ヤーマン 1821 +124大幅反発。第3四半期累計営業利益が前年同期比45%増の40億円強になったもようとの観測報道が伝わっている。インバウンド需要を追い風に、主力の美顔器や痩身機器の販売が伸長したもよう。広告宣伝費などの経費も想定を下回ったようだ。上半期の同43%増と同様の伸び率が継続、通期の業績予想は据え置く公算とされているが、将来的な上振れ可能性は高まる状況。
<6723> ルネサス 1186 +58続伸。後場から上げ幅を広げる動きになっている。デンソーが出資比率を現在の0.5%から5%に引き上げると発表している。大株主の産業革新機構から株式を取得するもよう。共同でクラウドサービスやセンサー、車両制御など自動運転分野のほか、電動化、車とインターネットの融合などの研究開発を加速していくようだ。車載用半導体のトップ企業として、自動車電装化の本格化による優位性の高まりがあらためて意識される状況。
<2810> ハウス食G 3600 +160大幅反発。東海東京証券では投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価を3410円から4370円に引き上げている。今期営業利益は157億円、前期比27.6%増益を予想、会社計画150億円を上回ると予想している。ルウカレーの堅調な成長、レトルト食品やスナックの成長、ギャバン社およびマロニー社の買収企業の寄与、米国や中国など海外食品事業の拡大など背景。来期以降も堅調な業績推移を見込んでいるようだ。
<2733> あらた 5330 +310大幅続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を新規に「オーバーウェイト」、目標株価を6000円としている。バリュエーションの相対的な低さ、中期的な業績のアップサイドの大きさを好評価の背景としているもよう。大手ドラッグストアの積極的な規模拡大に応じ、同社売上高は今後も安定的な成長が見込めるとしている。また、利益率改善による増益ポテンシャルは、業界首位のPALTACと比べ大きいとも見ているもよう。
<7874> レック 3510 +195大幅続伸。岩井コスモ証券では投資判断「A」を継続で、目標株価を3400円から4000円に引き上げている。日本電産の永守社長の長男が社長を務めており、今後は、積極的なM&A戦略、日本電産の経営ノウハウ導入による収益性の高まりが期待されるとしている。業績は前期に急拡大、今期も増益見通しだが、第3四半期までの進捗率が高く、上振れの可能性も指摘している。足元での円高反転の動きは、来期の収益向上にもつながる公算と。《DM》