大きく動き始めた吉之助の人生!「西郷どん」第9話レビュー

2018年3月7日 07:03

■ついに江戸へたどり着いた9話

 2018年大河ドラマ「西郷どん」の第9話が3月4日に放送された。前回、妻であった須賀と別れ、江戸へ旅立つことになった吉之助。いきなり同僚との再会を果たすも、今後の西郷隆盛を語る上で外せない重要人物との出会いも描かれた。

【前回は】吉之助の人生が大きく動き始める予兆!「西郷どん」第8話レビュー

■念願の江戸で待っていたものはー

 吉之助(鈴木亮平)は正助(瑛太)達が集めてくれたお金を使い、ついに斉彬(渡辺謙)と共に江戸へたどり着く。はじめての江戸は薩摩とはまったく違い、活気に満ちた街並みに胸躍らせる。

 吉之助など武士が江戸に滞在する際に使う宿舎に向かうと、そこには先に江戸へ来ていた大山(北村有起哉)と俊斎(高橋光臣)が彼を待っていた。先に江戸の風に触れて垢抜けていた大山と俊斎は、久々の吉之助との再会を大いに喜んだ。

 やっと江戸にやってきた吉之助をもてなすため、大山と俊斎は品川宿の磯田屋に連れて行く。そこは女性が男性をもてなす場所で、女慣れしていない吉之助は早くその場を去りたいと言い出す。引き留める大山と俊斎を無視して立ち上がった吉之助だが、彼と偶然にぶつかったのがふき(高梨臨)だった。

 ふきは吉之助が薩摩藩で守れなかった女の子だが、立派な女性に成長していた。そんな彼女と久々の再会を楽しんでいる中、ふきを目当てにやってくる「ヒー様」と出会う。「ヒー様」と呼ばれる人物はふてぶてしい態度で、吉之助の似顔絵を描く。その似顔絵は牛の身体に吉之助の顔が付いたもので、とても馬鹿にされたような気分になってしまう。

■斉彬との対面とヒー様の正体

 江戸には斉彬に仕えるためにやってきた吉之助だが、一向に会える気配がなかった。その中で吉之助は、斉彬の側近から「お庭方」という斉彬が暮らす場所の庭掃除役を命じられる。やっと斉彬の近くに仕える機会をつかんだ吉之助は、懸命に庭掃除に励んだ。

 しばらく庭掃除が続くも、やっと斉彬と対面する願いが叶った吉之助。そのときに斉彬は吉之助に「自分の命を守ってほしい」と頼むも、吉之助は「剣を使えない」と正直に告白。しかし、その告白を聞いた斉彬は、幼少期の吉之助と出会っていたことを思い出す。やっと思いが通じたと実感する吉之助に、斉彬は水戸藩にいる徳川斉昭(伊武雅刀)に書状を届けてほしいと依頼する。

 やっと斉彬の役に立つと思えた吉之助は、慣れない道を何とか進み徳川斉昭の元に到着。そこで斉彬と徳川斉昭の思惑を感じ取るも、そこに斉昭と面識のある一橋慶喜(松田翔太)が現れる。彼は磯田屋で出会った「ヒー様」と瓜二つも、慶喜は吉之助の指摘を真向から否定しながらその場を去った。

 やっと吉之助と斉彬が分かり合うと共に、西郷隆盛を語る上で外せない一橋慶喜が登場。今までは吉之助のパーソナルな描写が多かったが、今後は大河らしい歴史物語が展開されることが予想される。

 「西郷どん」はNHKにて毎週日曜日20時から放送中。(記事:藤田竜一・記事一覧を見る

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