川崎重、JAL、太平洋セメなど/本日の注目個別銘柄

2018年3月1日 15:56


<7012> 川崎重 3735 -185大幅続落。前日に新幹線のぞみの台車に亀裂が見つかったと伝わっているが、同社が2007年に台車を製造した際、何らかのミスで鋼材を削り、強度に問題が生じた可能性があるもよう。また、この台車以外にも、JR西日本が所有する100台の台車で、加工後の基準以下に削り込まれていた箇所が見つかっているようだ。高い信頼性が要求される分野でもあり、同社の信頼性への低下につながっていくとの警戒感が先行へ。

<3186> ネクステージ 1241 +192大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を新規に「BUY」、目標株価を1500円としており、評価材料視されている。中古車小売市場における大手事業者のシェア拡大、中古車小売大手事業者の中でも相対的に高い利益成長を予想と評価している。小売台数の拡大、買取強化による粗利率改善などで、18.11期営業利益は48億円、前期比38%増、19.11期は65億円で同35%増を予想している。

<4666> パーク24 2692 +118大幅反発。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は50億円で前年同期比18%増益、46億円程度の市場予想を上回った。先に観測数値が伝わっており、インパクトは乏しいものの、豪雪によるマイナス影響もあっただけに、順調な決算動向への評価が高まっている。海外駐車場事業やカーシェアリング事業などの収益拡大などもポジティブに捉えられている。

<9743>丹青社 1134 +59大幅反発。前日に1月期通期の業績予想を上方修正している。営業利益は42憶円から45億円に上方修正、良好な事業環境を背景に、各セグメントが好調に推移したもよう。先に伝わっていた観測報道数値もやや上回っていること、第3四半期累計では減益決算となっていたことから、ポジティブに捉える動きが先行へ。今期以降も五輪開催に向けてディスプレー需要は順調に拡大するとの期待も高いようだ。

<5233> 太平洋セメ 3825 -175大幅続落。前日に1月の国内セメント販売動向が発表されている。販売数量は2,840千トンで前年同月比5.7%減、4カ月連続での減少となっている。豪雪の影響、並びに西日本での大型工事の不足などが影響したとみられている。今後は五輪需要のピークアウトも想定されるだけに、内需の不振は継続するとの懸念が強まっているもよう。なお、2月の途中経過は順調推移であるもよう。

<9201> JAL 4267 +178大幅反発。「2017-2020年度 JALグループ中期経営計画ローリングプラン2018」を前日に発表している。19.3期の営業利益計画1670億円、21.3期は1800億円などの数値目標は期待値に達していないとみられるが、余剰資金の使途や基準が明確になっており、今後の自社株買いの増加に対する期待へとつながっているようだ。

<9702> アイエスビー 1586 +149大幅続伸。サイバーコム<3852>などの急伸が続いていることから、5G関連銘柄への物色意欲が強まっており、同社にもこうしたテーマ物色の流れが波及しているようだ。同社は通信制御ソフトを主力としており、足元ではモバイルインフラ分野において5G関連開発業務の受注が拡大しているようだ。

<5017> 富士石油 413 -34大幅続落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断「ニュートラル」継続で、目標株価を510円から440円に引き下げている。石油製品スプレッド改善による営業利益の増益幅が従来想定よりも限定的になるとして、業績予想を下方修正している。18.3期営業利益は151億円から120億円に、19.3期は170億円から129億円に下方修正。株価上昇には新たなコスト競争力向上の施策が必要としている。

<8304> あおぞら 4330 -65続落。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断を「イコールウェイト」から「アンダーウェイト」に格下げ、目標株価も4500円から4400円に引き下げている。これまで安定推移してきた当期利益水準だが、与信費用の戻入益は今後徐々に減少が見込まれるとみている。また、税率も来期以降は増加の見込みで、現在の収益水準が維持できるかは不確実と考えているようだ。

<3092> スタートトゥ 2820 +368営業日ぶり大幅反発。野村証券では投資判断を新規に「バイ」、目標株価を4100円としている。成長が続く衣料品ECでの強固な地位、PB「ZOZO」が後押しする事業モデルの革新、潤沢なキャッシュフロー創出力などが投資魅力であるとしている。22.3期までのEPSは年率23.0%で成長と予想。足元は競争激化などへの懸念で株価が調整していたが、見直し材料へとつながる形に。《DM》

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