国際石油開発帝石、アラブ首長国連邦で油田の権益を拡大
2018年3月1日 05:36
国際石油開発帝石は、アラブ首長国連邦アブダビ首長国において、下部ザクム油田の権益を10%取得するとともに、サター油田、ウルアダルク油田の権益を25年間延長した。これら三つの油田はいずれも洋上の油田である。
【こちらも】新潟県新発田市で原油が噴出
権益に関する契約は、アブダビ首長国最高石油評議会(SPC)およびアブダビ国営石油会社(ADNOC)との間で正式に締結された。
まず下部ザクム油田から見てみよう。同油田は、アブダビ市の北西約80キロメートルの洋上にある。目標生産量は昨年引き上げられており、現在、日量約45万バレル。権益期限は2058年3月8日までである。1963年に発見され操業開始は1967年と、歴史は古い。同国の沖合ADMA鉱区の油田としては最大級のものである。
次にウルアダルク油田は、1969年、アブダビ市北西約25キロメートル沖合で発見された。1985年、生産開始。現在の日量生産能力は約2万バレル。権益期限は2043年3月8日である。日量4.5万バレルへの生産量増強に向け、開発が進められている。
さらにサター油田。こちらは1975年、アブダビ市北西約200キロメートル沖合で発見された。操業開始は1987年。生産量は2.5万バレルであるが、やはり日量4.5万バレルへの生産量増強に向けた開発が行われている。
なお、もう一つ上部ザクム油田というのもあって、こちらもやはり国際石油開発帝石(の子会社)が2051年12月31日までの権益を取得しており、100万バレルの日産を誇る。
油田の操業そのものは、ADNOC Offshore社が行っている。
国際石油開発帝石は過去40年以上にわたり同国において油田開発事業を行ってきた。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)