VW、デジタルショーファー搭載の電気自動車を世界初公開

2018年2月22日 18:06

 スイス・ジュネーブで3 月8 日?18 日(プレスデー:3月6日~7日/一般公開日:3月8日~18日)に開催される「第88回ジュネーブ国際モーターショー」(正式名称「88th Salon International de l’Auto de Geneva」)で、フォルクスワーゲン(VW)は、「I.D.」モデルラインアップの新たな可能性を示す「I.D. VIZZION」を世界初公開する。

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 「I.D. VIZZION」は、未来のパーソナルモビリティに対するVWの取り組みを表現するコンセプトモデルだ。電動駆動システムがクリーンな走行を実現する。その一方で、自動運転システムが安全で優れた快適性を実現。同時に、VWの未来の自動車デザインが、エレガントでエモーショナルであることを示すクルマだ。ステアリングを含めて目に見える操作系装備類が存在しない「I.D. VIZZION」の室内は、完全に新しいドライブと居住空間を提供する。

 このコンセプトモデルは、VWの革新的ば自動運転技術が、新たな段階に入ったことを示している。VWの目標は、革新的な技術の採用で、クルマをクリーンかつ安全、加えて便利で快適にすることだ。

 革新的な技術要素を備えることで、年齢などのさまざまな理由 により、クルマを運転できない顧客に向けて、新しい提案が可能となるとしている。

 今回、ジュネーブで発表する新しい「I.D. VIZZION」コンセプトは、VWの電気自動車「I.D.」ファミリー4番目の車種。

「I.D. VIZZION」は、自動運転の可能性を徹底して追及し。数多くのアシスタンスシステムを備えた「デジタルショーファー」と呼ぶ機能を採用した。これまでの自動車で当たり前だったステアリングなどの操作なしに、クルマを制御することを想定している。

 このコンセプトカーは、運転、操作、ナビゲーションを自動で行なうことによって、乗員は走行中の時間を自由に使うことができる。乗員は、ボイスコントロールとジェスチャーコントロールによって、バーチャルホストとコミュニケーションを行なう。そのバーチャルホストは、クルマのデジタルエコシステムに完全に組み込まれ、乗客の個人的な好みを学習し、各乗員に個別に対応するという。

 コンセプト「I.D. VIZZION」の全長は5.11m、パワーは 225 kW、最高速度は180km/h に達する。111 kWhのリチウムイオン電池を搭載し、回生ブレーキを最大限に活用した場合、最大 665kmの航続距離を実現する。2個の電気モーターは、インテリジェント制御によって、最大の効率で協調して、サルーンの4輪を駆動する。

 「I.D. VIZZION」は、VWによる完全な電気アーキテクチャーの大きな可能性を示しており、将来にむけたVW電気自動車の技術的な基盤となる。

 VWは、2025 年までに20車種以上の電気自動車の導入を計画している。まず、2020 年にコンパクトクラスの電気自動車として最初の「I.D.」を発売。その後、新しい電気自動車のSUV「I.D. CROZZ」、そして「I.D. BUZZ」を発売する予定だ。(編集担当:吉田恒)

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