総額5万円! 銀座の小学校が高級ブランド「アルマーニ」を制服に!?
2018年2月12日 21:24
東京・銀座の公立小学校で、この春から入学する児童への「標準服」、いわゆる"制服"についての是非が問われている。今回制服をデザインしたのは、イタリアの高級ブランド「ジョルジオ・アルマーニ」。制服はおよそ5万円の価格で、今までの標準服と比べると2倍以上となるためだ。
■今春より小学生の制服にアルマーニを導入
中央区銀座にある公立(区立)・泰明小学校はこの春、新入生児童に対し着用を推奨する標準服(制服)に、イタリアの高級ブランド「ジョルジオ・アルマーニ」がデザインしたものを導入する予定だという。
制服は男女ともに紺と白で統一されたシンプルなデザインで、「銀座にある学校らしさ」がコンセプトのようだ。しかし今回大きな波紋を呼んだのが、こうしたアルマーニのデザイン以上にその値段について。身長130cm程度を想定した子供の制服は、夏・冬服に加え帽子などを揃えると、男子の場合が総額5万円ほど、女子では5万円を越えてしまう。(※ベストなど任意購入アイテムを合算した場合では、男子が8万円程度、女子は8万5千円以上)
この金額は前年度まで採用されていた制服の約3倍以上であり、当事者となる新入生の父兄を大いに困惑させている。
■今回の件に関しては麻生太郎財務相も懸念
この話題は国会でも取り上げられ、8日の衆院予算委員会において麻生太郎副総理兼財務相も「一人だけ(制服を)買えない人がでたら、これ、難しいかなという感じはする」と懸念を述べている。
泰明小学校では2015年頃より新標準服(制服)の検討を始めていたが、入学まで半年と押し迫った9月22日に新標準服への切り替えを公表。
高校などでは近年、制服デザイン変更により入学希望者を増やす取り組みがされているように、学校制服の決め方に特定のルールはない。だが今回アルマーニ監修の高額な制服導入については、関係者などの協議組織立ち上げやアンケートなどは行われず、ほぼ和田校長が単独で働きかけ決定させたという。
泰明小学校は毎年多くの児童が入学を希望し、越境や転居などをしてでも入りたいとされる人気学校だ。その小学校で起きた今回の騒動だが、肝心の子供たちが置き去りとなっているのはいかがなものだろうか。(記事:高塔・記事一覧を見る)