ソフトバンクG、タカラトミー、カワサキなど/本日の注目個別銘柄
2018年2月8日 16:39
<9984> ソフトバンクG 8773 +85もみ合い。前日に第3四半期の決算を発表、10-12月期営業利益はほぼ市場想定通りでサプライズは乏しいもよう。また、通信子会社の上場準備開始を正式に発表、ソフトバンク上場に伴う価値の顕在化は期待されるが、先に観測報道が伝わっており、あらためて売買材料とはされていない。
<7867> タカラトミー 1224 -282大幅に4日続落。前日に第3四半期決算を発表し、売り材料視された。累計営業利益は137億円で前年同期比33%増となったが、10-12月期では71億円で同7%減となっている。10-12月期は各セグメントで収益が伸び悩んだ形。通期計画の115億円は既に超過しているが、第4四半期は不需要期で赤字決算となりやすく、計画未達の可能性なども高まる状況となっている。
<3660> アイスタイル 1350 -1324日ぶり大幅反落。株式市場が大幅調整するなかでも週初から上値追いの展開となり、決算評価が高まっていた。ただ、本日はドイツ証券が投資判断を「バイ」から「ホールド」に格下げ、利益確定売りに繋がった。株価上昇で上値余地が限定的になったことを理由としており、目標株価は1550円を継続。今後のカタリストは、課金・広告サービスの予想以上の成長加速、海外事業の早期黒字化など。
<6330> 洋エンジ 994 -229大幅続落。業績予想を下方修正、通期営業損益は従来予想の65億円の黒字から180億円の赤字に引き下げた。米国向けエチレン製造設備プロジェクトにおける工事コストの大幅増加と工事進捗率の低下が響く形。業績悪化を受けて、年間配当金も従来予想の15円に対して無配とする予定。ハリケーンの影響懸念が後退していた中、想定外の損失計上と捉えられている。プロジェクト完成時期の延期で今後の追加損失発生懸念も。
<6871> マイクロニクス 1001 -154大幅反落、昨年9月27日以来の1000円割れ。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は11億円で大幅増益、市場予想も上振れたとみられる。台湾・シンガポール向けメモリの増加などが寄与した。一方、上半期営業利益は16億円から15億円に下方修正しており、ネガティブに捉えられている。半導体テスタの投資一服などが背景となるようだ。なお、4-6月期計画は営業利益8億円としている。
<4117> 川崎化 320 +80ストップ高。親会社のエア・ウォーターがTOBを実施して完全子会社化を目指すと発表。TOB価格340円にサヤ寄せを目指す動きとなった。TOB価格は前日終値に対して41.7%のプレミアムとなっている。買い付け期間は2月8日から3月26日までの予定で、TOB実施の場合は上場廃止となる見通し。同社のほか、本日は東洋鋼鈑、東栄リーファなどもTOBの実施を受けて急伸する展開に。
<6300> アピクヤマダ 438 -91一時ストップ安。第3四半期決算を発表、累計営業損益は0.9億円の赤字となった。また、通期予想は9.1億円の黒字から3億円の黒字に下方修正、一転して前期比減益見通しに。中国を中心とするスマホの在庫調整が長引き、スマホ関連の半導体向け設備投資に想定以上の遅れが発生、主力製品のウェエハーレベル用コンプレッションモールド装置の受注が想定を下振れたもよう。下方修正幅の大きさにインパクトが強まる。
<1720> 東急建設 1177 +86大幅反発。前日に業績予想の上方修正を発表、通期営業利益は191億円から204億円、前期比18.5%増に増額修正しており、好感される形となっている。工事採算の改善が業績上振れの背景に。第2四半期までは2ケタの減益決算であったため、上方修正にはポジティブなサプライズが強いようだ。なお、第3四半期累計営業利益は157億円で前年同期比32%増益となった。
<6855> 電子材料 668 +100ストップ高。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は3.7億円の黒字となり、前年同期の赤字から黒字転換。つれて、通期予想は従来の2.3億円から5.1億円、前期比4.5倍に上方修正、メモリーIC向けを中心に売り上げが順調に回復しているもよう。上半期決算時には4億円から2.3億円に下方修正しており、修正前の水準も上回る上方修正にサプライズが大きくなっている。
<3045> カワサキ 2126 +400ストップ高。2月28日を基準日として1株を2株とする株式分割を実施すると発表しており、買い材料視されている。株式分割実施後も、保有株数に応じレイクアルスターシェニールハンカチか自社製品を贈呈する株主優待制度に変更はなしとしており、実質的な株主優待の拡充とも評価されている。流動性向上によるバリュエーションの是正などへの期待も高いようだ。《DM》