ホンダ、ファーストリテ、ソニーなど/本日の注目個別銘柄
2018年2月5日 16:08
<7267> ホンダ 3971 +813日続伸。先週末に第3四半期決算を発表。10-12月期営業利益は2846億円で前年同期比37%増となり、費用の期ずれはあったもようだが、2200億円程度だった市場予想を大幅に上回った。通期予想は従来の7450億円から7750億円に上方修正。アジアの台数成長やコストダウン効果などが背景にある。なお、米国の法人税率引き下げに伴う影響を反映し、当期利益見通しは5850億円から1兆円に引き上げた。
<9983> ファーストリテ 46540 -2080大幅続落。先週末に1月の国内ユニクロ月次動向を発表。既存店売上高は前年同月比2.4%減と5カ月ぶりのマイナスに転じている。客単価が同2.6%上昇したものの、客数は同5.0%減少した。記録的な寒さで防寒衣料の一部は好調だったものの、全般的に冬物商品の在庫が少なかったことが影響したようだ。先月にかけてモメンタムが一段と好転していたため、マイナス転落へのネガティブな反応も大きい。
<5803> フジクラ 897 -178大幅続落。先週末に業績予想の下方修正を発表。通期営業利益は従来予想の380億円から350億円に下方修正。市場予想は従来の会社計画をやや上回る水準だったため、ネガティブサプライズとなっているようだ。データセンタ向けの光部品の在庫調整の影響、並びにワイヤーハーネスの東欧の生産拠点が1-3月期に再度の赤字に転落する見通しであることなどが収益下振れの主因となるもよう。
<4208> 宇部興 3410 +160大幅反発。先週末に発表された第3四半期決算を受けて、野村證券が投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げし、評価材料に。化学の収益安定化や建設資材の損益改善を評価し、目標株価も3500円から4010円に引き上げている。同社が発表した第3四半期決算では、累計営業利益が376億円で前年同期比66%増となり、通期計画450億円(前期比29%増)の上振れ推移が確認される形となっている。
<3660> アイスタイル 1371 +259大幅反発で上場来高値更新。先週末に第2四半期決算を発表。累計営業利益は12.1億円で前年同期比65.9%の大幅増となった。中国越境EC事業の成長がけん引役となった他、Beuty Service事業も好調に推移した。通期計画の20億円(前期比36.5%増)は据え置いているが、業績計画達成の確度が高まったと評価されている。マッコーリー証券は投資判断を格上げ、SMBC日興証券は目標株価を引き上げ。
<7274> ショーワ 1526 +126大幅反発で昨年来高値更新。先週末に第3四半期決算を発表。10-12月期営業利益は60億円で前年同期比2.4%増。ホンダ<7267>増産の恩恵を受け、二輪・汎用事業、四輪事業、ステアリング事業ともに順調。通期予想は220億円から240億円と、市場予想を上回る水準まで上方修正。また、品質問題に関して、製品保証引当金約39億円を繰り入れているが、求償比率に関する交渉の進展と捉えられているようだ。
<9143> SGホールディングス 2428 -2235日ぶり大幅反落。先週末に第3四半期決算を発表。累計営業利益は518億円で前年同期比19.5%増となり、通期予想は580億円から610億円に上方修正している。ただ、市場予想である640億円の水準には未達。不動産売却のずれ込みなどもあったが、上振れ期待などで足元の株価が高値圏にあったことから、失望感が先行する形に。宅配便単価は上昇している一方、人件費や外注費などが増加傾向となっている。
<5805> 昭電線HD 1050 +90大幅に3日続伸。先週末に第3四半期決算を発表している。累計経常利益は40.4億円で前年同期比4倍と急拡大。建設・電気工事業者向け電線線材の販売回復、銅価格の上昇による採算の改善が大幅増益決算の背景にある。通期予想は従来の41億円から47億円(前期比92%増)に上方修正。また、従来無配としていた期末配当予想は5円に修正しており、6期ぶりの復配となる。
<3632> グリー 731 +22反発。先週末に発表した第2四半期決算では、累計営業利益が前年同期比24.5%増の50.3億円となった。10-12月期実績は市場予想を下回ったものの、1-3月期が前四半期増益計画となり、ポジティブに捉えられているもよう。また、家庭用ゲーム市場への参入を発表。年内に釣りゲーム「釣り★スタ」のニンテンドースイッチ版をグローバル配信する予定としている。収益多角化につながるとして期待が先行する格好。
<6758> ソニー 5568 +834日続伸。先週末に第3四半期決算を発表。10-12月期営業利益は3508億円で前年同期比3.8倍となり、2300億円程度だった市場予想を大きく上回る着地となった。ほぼ全てのセグメントが好調に推移する形となっている。通期計画は6300億円から7200億円に上方修正しており、市場のなかでの強気予想をも上回っている。新経営体制も発表されたが、新社長の吉田氏に対する市場の期待は高いようである。《DM》