京王初、座席指定列車「京王ライナー」運行開始 全席電源コンセント完備

2018年1月26日 17:25

 京王電鉄は24日、昨年デビューした新型車両「5000系」を利用した有料の座席指定列車を夜間時間帯にて運行開始することを発表した。京王電鉄が有料の座席指定列車を運行するのは今回が初めてとなり、運行開始日は2月22日、愛称は「京王ライナー」としている。

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 運行ダイヤは、平日・土休日の夜間時間帯を中心に、新宿から橋本行・京王八王子行各方面に1時間1本ずつ、1日合計10本を運行する。平日は、新宿発が深夜0時台まであるほか、京王多摩センターまで最速24分、京王八王子まで最速35分になるという。

 座席指定料金は400円。乗車区間の定期券を持っていると、座席指定券の購入のみで利用できる。定期券がない場合は、座席指定券の他に別途乗車券が必要になる。

 専用券売機の他、Webサイトの「京王チケットレスサービス」でもチケットの購入が可能。決済は各種クレジットカード、発売時間は乗車当日の始発から発車15分前まで、座席番号も選択可能だという。新宿駅の乗車場所は京王線新宿駅2番線、1両に4カ所あるドアのうち、両端2カ所が開く。

 「京王ライナー」として運行している時は、クロスシートの全席電源コンセント完備になる。座席も既存車両より広く、無料の公衆無線LANや落ち着いた暖色照明、オリジナルBGMなどにより車内はリラックスできる環境が整っているという。

 首都圏の鉄道各社では「座席指定列車」がブームになっている。JRの「湘南ライナー」や東武鉄道の「TJライナー」、西武鉄道の「S-TRAIN」など、ビジネス客が数百円程度の追加料金にて快適に座れることから、鉄道各社が導入に力を入れている。

 このようなブームのなか、京王電鉄が満を持して16年ぶりに投入した新型車両が5000系。これまでにない流線型の外観に、ピンクカラーの鮮やかなデザイン。シートもロングシートとクロスシートの柔軟な転換が可能になり、ヘッドレストとひじ掛けも用意されている。床面も木目調にすることで上質感が加わり、大型ガラス採用により内部は開放的な空間としている。

 今後も鉄道各社がビジネス客を対象に、これまでにない高級感や新技術搭載の車両を導入していくと見られるため、その動向には注目である。

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