世界のカーナビ市場、22年は3117万台と順調に拡大 スマホとの連携にも注目
2018年1月19日 21:41
矢野経済研究所は19日、カーナビ世界市場に関する調査結果を発表した。同調査におけるカーナビは主に乗用車向けを指しているという。
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16年のカーナビ世界市場規模は前年比110.3%の2,296万1,000台。世界のカーナビ市場は、自動車販売台数の拡大に合わせて伸長しているという。音楽や映像配信など娯楽情報システムとしての役割が大きくなり、今後はさらにその重要性が高まる見込みだ。
現在は、多くの人がカーナビに道案内させている間にも音楽を聴くなど、その利用時間はAV機能の方が長いとされている。メーカー各社も、音楽や動画の再生能力など、その高まる娯楽性に応じた技術に力を入れているという。
カーナビは現在、自動車メーカーによる純正化や車載HMIシステム(eコクピット)への統合が中心となると同時に、スマートフォンとの連携の在り方も注目されている。カーナビやナビゲーション機能を持たないDA(ディスプレイオーディオ)によるスマートフォン連携が進むなか、各国のスマートフォン普及率や政府による政策により、今後はカーナビのあり方が大きく変化していく可能性があるとしている。
またスマートフォンの普及率が上がるにつれ、スマートフォン用のナビゲーションアプリがPND(ポータブルナビゲーションデバイス)の市場を代替しつつあるという。そのため車載機とスマートフォンとの連携機能の最適バランスが模索されているとしている。
22年のカーナビ世界市場規模は3,117万台に拡大と予測。小型車への浸透に加え、高級車では純正化やeコクピットへの統合が進展するとしている。スマートフォン普及拡大によるカーナビやDAとの連携も期待されている。
先進国では、eコクピットのような走行系連携のハイエンドシステムが高級車メインに搭載されていくと予想し、新興国では、乗用車の普及によりカーナビも成長するが、ディスプレイオーディオ(DA)とスマートフォンナビや、スマートフォンの単体利用が多くを占めるものになるとみられていることから、急激な伸びは見られないとされている。
今後の車載情報端末はeコクピット、カーナビ、PND、DA、スマートフォンナビといった複数の製品が、各国の文化や市場環境の特性を反映しつつ、地域別需要に適合しながら、共存していくとしている。