Y'sの2018年春夏コレクション - 混沌の中から見つける均一された美
2018年1月2日 10:02
Y's(ワイズ)の2018年春夏コレクションは「CULTIVATED STATELESS」がキーワード。
登場人物の多いY'sの新作コレクション。黒と白、テーラードといったブランドの本質に、シノワズリのエッセンス、グリーンやブルーといった寒色カラー、マルチストライプ模様、フラワーモチーフなど多様な要素を混在させた。それらは足並みをそろえるように整然と束ねられ“どこにも属さないことを美しさとする”Y'sの美学の上で共存する。
Y'sにとって珍しいレースの起用。官能性を引き出すことの出来るフェミニンな素材は、特徴的な女性らしさをあえて打ち出さず、軽さを差し込むアイテムとして登場する。シンプルなカットソーとタイトパンツにブラックコートを羽織ったラフなスタイルにレイヤードしたり、ニットワンピース下のアクセントカラーとなったり、アクセサリーのような感覚で気軽に取り入れられている。
カジュアルさをアピールできるデニム。今季はその馴染みのよさはそのままに品を添えて、レースと同じ土俵に立たせた。箔プリントを施したデニムジャケットは上品な佇まい。コットンデニムとレーススカートは、想像よりもはるかに相性がよさそうだ。
強く主張するわけではないが、コットンやリネンなど軽い素材を中心としたファブリック群からは強いこだわりが感じられる。天然素材とファイバー素材の融合、デニム風に見せたコットン素材、黒で染め上げ独特の風合いとなった青色のリネン。立体的に見せることが難しいプリントも今季は球体をモチーフにチャレンジした。タンクトップやスカート上の青やグリーン、マゼンダのモチーフは3D風の仕上がりで、漆黒の世界でふわふわと浮遊しているように見える。