JR東日本とJAL、東北と九州間の旅行を推進 地域観光の振興図る
2017年12月30日 17:16
JR東日本とJALは27日、東北地域への送客をより推進するため、九州地域との相互送客の取り組みを進めると発表。一般社団法人である東北観光推進機構や九州観光推進機構などとも協力し、地域の観光産業を盛り上げるべく、航空と鉄道を取り入れた旅行商品を各社にて販売していく。
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具体的には、旅行会社に対し地域観光素材を紹介したり、団体ツアーを主とする旅行商品設定の働きかけを行っていくという。東北および九州各地には旅行先として魅力的な要素がたくさん存在する。その要素をテーマとした、両地域の良さを体感できるような旅をそれぞれ提案していく。
例えば東北なら雪祭りや各所の絶景スポット、温泉、グルメ、お酒を楽しめる旅、また東北、山形、秋田新幹線を利用する列車の旅が考えられる。九州であれば温泉や世界遺産、大河ドラマが人の興味を引く素材となり得るし、九州新幹線や独自の観光列車であるD&S(デザイン&ストーリー)列車もある。
これらを盛り込んだ、九州を出発して東北地方の鉄道に乗る周遊ツアーおよび東北発の九州地方鉄道を利用した周遊ツアーを設定する。参加する旅行会社はJTBメディアリテーリング、クラブツーリズム、阪急交通社、びゅうトラベルサービス。取り組み期間は2017年12月~2018年3月で、4月以降の実施も検討中だ。
なお、すでに現在、東北と九州両地域では観光客誘致を目的としたキャンペーンを展開している。東北においては、冬の東北地方を観光してもらうため東北観光推進機構や自治体、関係会社らが「行くぜ、東北。SPECIAL冬のごほうび」キャンペーンを実施。
九州においては熊本地震発生に際して支援してくれた人々に感謝する意味も込めて、九州観光推進機構が「九州からありがとうキャンペーン」に取り組んでいる。このキャンペーンでは1,000を越える九州内の宿泊施設協力のもと、特典が付いたパッケージ旅行商品を販売している。(記事:小椋恒示・記事一覧を見る)