ゼロからわかる先物・オプション取引入門(3)小額の資金でもレバレッジ効果で大きな取引ができる!(三井智映子)

2017年12月27日 15:13


*15:13JST ゼロからわかる先物・オプション取引入門(3)小額の資金でもレバレッジ効果で大きな取引ができる!(三井智映子)
皆様、こんにちは。フィスコマーケットレポーターの三井智映子です。「ゼロからわかる先物・オプション取引入門」第3回目は「小額の資金でもレバレッジ効果で大きな取引ができる!」という先物・オプション投資のメリットについてお伝えしていきたいと思います。


◯小額の資金でも大きな取引ができる!

先物取引は「決められた価格で、未来の決められた日時に、商品などを売買すると約束する」という取引だと第1回でお伝えしましたよね。先物取引では、決済の履行の保証や取引の安全性のために証拠金を担保にする「証拠金制度」が採用されています。

ちょっとわかりにくいですが、取引の金額の全てを用意する必要はなく、一定の証拠金を差入れればよい、と理解してください。そのため資金が少なくても大きな取引が可能です。


◯証拠金取引は小額でも大きな取引が可能

証拠金取引では、一定の証拠金を差し入れることで、いわゆるレバレッジ(てこ)をかけた取引が可能となっています。レバレッジ取引では、預けた証拠金をもとに大きな金額を動かすことができます。

例えば、1万円の証拠金で10倍のレバレッジをかけて取引をすると取引可能額が10万円、10万円の証拠金では100万円、100万円の証拠金では1000万円の取引が可能ということになります。10倍ものお金を投資しているのと同様になるので、自己資金以上に効率よく運用できますよね。つまり、レバレッジをかけることで、取引量に対する自己資金が少なくて済むわけです。また資金効率も高まり、大きな収益が期待できるというメリットもあります。

一方で、思惑が外れて不利な方向に相場が変動した場合には損失も大きくなります。損失が証拠金の額を上回ることもありますので注意が必要です。


◯日経225/TOPIXのミニ先物なら1/10の資金で済む

日経225/TOPIXの先物には「ラージ」とその10分の1のサイズの「ミニ」があります。2017年12月25日現在の先物のラージの証拠金は63万円、またミニ先物の証拠金は6万3000円となっています。先物取引は上級者向けの取引だと思っている方もいらっしゃいますが、取引金額全額を用意しなくてもいいので実は始めやすい取引なのではないでしょうか。


◯差金決済でより資金効率の良い投資が可能に

先物取引は「決められた価格で、未来の決められた日時に、商品などを売買すると約束する」という取引だとお伝えしました。では決済方法は?といいますと、約定(=取引が成立)した価格と、最終的に決済した価格との差額を受け渡します。このように決済する方法を差金決済といいます。日経225先物・日経225mini等は抽象的な数値が対象ですので、商品と代金のやり取りはありません。約定価格と最終決済価格の差金決済、つまり売った価格と買い戻した価格、または買った価格と転売した価格の差額を決済すれば良いということです。

また、未来の決められた日時に商品を買うという約束をしていたら、同じ量の売り注文を出すことで売買を相殺する「反対売買」をすることで、決められた日時よりも前に約束を解消することも可能です。

ここでお気付きの方もいるかと思いますが、先物取引では、はじめに売りから入って買い戻すことが可能です。相場が下落傾向にあっても利益につなげることができるのも先物取引のメリットと言えます。単純に相場の上昇局面で買うしか方法がないのと比べるとチャンスは2倍です!ちなみに最終的に決済した価格は最終決済価格といい、SQ=特別清算指数といいます。これについてはまた改めて。


さて先物・オプション取引入門のメリットの1つ、少額からでも資金が効率よく運用できることや、売りからでも入れるので相場の下落局面でも利益につなげられる、ということはご理解頂けましたか?この連載を通して先物を身近に感じていただければ幸いです。

なお先物・オプション取引を行うには、証券会社に口座を開設する必要があります。お得に取引をしたい方にはオンライン取引のできる証券会社がおススメ!オンライン取引は、PCやスマホから誰でもカンタンに取引することができ、手数料が安いのが特徴です。手数料は利益に直結するので重視したいところですよね。価格.comによる証券会社別の日経225先物手数料比較ランキング(2017年11月時点)を見てみると、第1位は日産証券、第2位はライブスター証券、第3位はカブドットコム証券となっています。オンライン証券会社選びの参考にしてみてください。

また証券会社によってはプレゼントなどのキャンペーンを実施している会社もあるので併せてチェックしてみてくださいね。

「ゼロからわかる先物・オプション取引入門」は、三井智映子の見解でコメントしています。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子《DM》

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