三菱地所、青山ベルコモンズ跡地で複合商業ビル建設に着工
2017年12月12日 16:42
三菱地所は11日、東京都港区北青山のファッションビル「青山ベルコモンズ」跡地で複合商業施設の建設に着工した。商業施設のほか、オフィス、ホテルも入居し、新しい地域のランドマークとする計画で、2020年4月末に完成する予定。
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複合商業施設は鉄筋コンクリート地上20階建て延べ約2万3,000平方メートル。1、2階に商業施設、3、4階にホテルのフロントと展示会や新作発表会を開くイベントスペース、5~15階にオフィスとコワーキング施設、16~19階にホテルの客室が入り、最上階の20階にルーフトップレストラン、バーを設ける。
外装はガラスを使用した軽やかなデザインとし、現代的でありながら落ち着きのあるたたずまいを実現する。低層部は緑が豊かで開放的な空間を創出し、高層ビルの圧迫感を抑えるとともに、周辺の街並みとも調和を図る。
ホテルは神戸市のオリエンタルホテル神戸、福岡市のウィズ・ザ・スタイル福岡など地域の特性を生かした経営で知られるプラン・ドゥ・シーが東京初出店する。客室は30~60平方メートル程度のものを42室備える計画で、2020年上半期中にオープンする予定。商業施設は青山ベルコモンズの系譜を継ぐ店舗を集めるとしている。
屋上には太陽光発電を設置し、建物内に電気を供給する。防災備蓄倉庫と非常用発電施設を備え、災害時には北側広場で被災者に温かい食事を提供するなど防災拠点として活用する。
現場は青山通りと外苑西通りの交わる交差点で、日本のファッションビルの走りとされる青山ベルコモンズの跡地。青山ベルコモンズは1976年のオープンから2014年の閉館まで40店以上の物販、飲食店が入居し、地域のランドマークになってきた。
青山エリアは新国立競技場が建設されるなど、これまで以上ににぎわいを増すと考えられている。複合商業施設は青山のにぎわいを象徴する新たなランドマークになるとともに、エリアの魅力向上を牽引する役割も担う。(記事:高田泰・記事一覧を見る)