【中国の視点】中国とカナダ、今週から自由貿易協定の交渉を開始も

2017年12月5日 14:10


*14:10JST 【中国の視点】中国とカナダ、今週から自由貿易協定の交渉を開始も
中国とカンダが今週から両国間の自由貿易協定の交渉を開始する可能性が高まっている。北米自由貿易協定(NAFTA)の第5ラウンド交渉(2週間前)が不調だったほか、米政府が米中間の貿易に厳しい条件を押し付けていることが背景にある。

米国やメキシコ、カナダはNAFTA第5ランド交渉では、各自の主張を譲らず、平行線を辿った。トランプ米大統領は、同協定が米国にとって災難であり、現協定からの改定あるいは新協定の制定が米国企業や米国労働者にとって公平であるべきだと強調した。

トランプ大統領は交渉の中で、米国への自動車輸入について、米国製造の割合が50%以上でなければ、税優遇措置が適用されないとの条件を提出していた。ただ、米政府の条件が採用された場合、米国内の自動車価格が大幅に上昇する恐れがあるほか、米国内の自動車や部品産業は打撃を受けると警告されている。

また、トランプ大統領は中国にも厳しい貿易条件を突き出している。米政府は中国製アルミ製品に対し、不当廉売の調査を開始するほか、中国の「市場経済国」としての地位を認めない姿勢を示した。

こうした中、カナダのトルドー首相が今週に中国を再度訪問する際、両国が自由貿易協定の交渉を開始する公算が大きいとの見方が広がっている。これより先、トルドー首相は、中国との協力関係の強化がカナダの経済成長や中間層にとって重要な意味を持つと発言していた。中国との関係を強化が両国の貿易や投資拡大などに寄与すると強調した。《AN》

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