【業績でみる株価】船場は17年12月期減益予想だが、受注が高水準で18年12月期収益拡大期待
2017年12月4日 10:30
船場<6540>(東2)は商業施設の設計・施工を展開している。17年12月期は工事原価上昇などで減益予想だが、受注が高水準で18年12月期は収益拡大が期待される。株価は第3四半期決算発表を機に高値圏から反落したが、調整一巡感を強めている。
■商業施設の設計・施工
商業施設の設計・施工を展開している。ショッピングセンターづくりで培ったノウハウをベースとして、調査・分析から、コンセプト策定、基本構想計画、基本設計、実施設計、監理、施工、運営支援まで一貫しての業務受託を強みとしている。
事業戦略の基本には「商環境の変化を捉えて成長機会を獲得する」を掲げ、国内および海外の大型プロジェクトの獲得、公共空間における付加価値創造の事業化を推進している。中期計画では目標数値に19年12月期売上高340億円、営業利益21億円を掲げている。
■17年12月期減益予想だが、受注が高水準で18年12月期収益拡大期待
17年12月期連結業績予想(7月31日に利益を減額修正)は、売上高が16年12月期比8.6%増の300億円、営業利益が9.6%減の15億50百万円、経常利益が10.0%減の15億50百万円、純利益が8.0%減の10億10百万円としている。配当予想は9円増配の年間35円(期末一括)としている。
売上面では、大型店舗の投資抑制に加えて、海外案件が大口顧客の投資の端境期にあたるが、都市開発プロジェクト関連や専門店関連の受注が高水準である。利益面では、外注比率の高い施工案件の増加に伴って工事原価が上昇し、人員増に対応するためのオフィス移転費用も影響する見込みだ。
第3四半期累計は売上高が4.4%増収だが、営業利益が26.4%減益、経常利益が24.3%減益、純利益が13.7%減益だった。外注比率の高い施工物件が増加して工事原価率が上昇した。17年12月期は減益予想だが、受注が高水準で18年12月期は収益拡大が期待される。
■株価は高値圏から反落だが調整一巡感
株価は第3四半期決算発表を機に11月13日の上場来高値1347円から反落したが、1200円近辺から切り返して調整一巡感を強めている。12月1日の終値は1257円、今期予想連結PERは12倍近辺、時価総額は約124億円である。週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から切り返してサポートラインを確認した形だ。(MM)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)