ポータブルBluetoothスピーカー市場、堅調に拡大 トレンドは「防水・全方位」
2017年11月28日 04:10
GfKジャパンは24日、ポータブルBluetoothスピーカーの販売動向を発表した。17年1月~10月におけるポータブルBluetoothスピーカーの数量は前年比8%、金額は前年比9%の増加。17年通年の販売台数も120万台を見込み、堅調に拡大している。
【こちらも】「スマートスピーカー」と「AIスピーカー」は違うのか
キャンプを中心としたアウトドアブームにより、バッテリー内蔵のポータブルBluetoothスピーカーが屋外でも使用できることが支持されているという。なかでも防水・防滴タイプが伸長し、販売数量は前年比44%増となっている。ポータブルBluetoothスピーカー全体における同タイプの構成比も、前年同期の43%から58%へと拡大した。
さらにインターネットラジオや音楽配信サービスを利用できるWi-Fi対応モデルの販売数も拡大している。ポータブルBluetoothスピーカー全体から見るとその構成比は2%程度に過ぎないが、販売数量は前年同期から20%増加したという。
Bluetooth対応製品はヘッドホン・ヘッドセット市場も規模が拡大している。17年1月~10月では、数量が前年比42%増、金額が同73%増と完全ワイヤレス製品を中心に市場が急拡大しているという。
Bluetoothスピーカーは現在、品質の大幅な向上により、有線との音質差がなくなっている。トレンドは「防水・防滴」と「全方位」。アウトドアやキッチン、浴室でも安心して使用できることが支持されている。どの向きからでも良質な音を等しく楽しめる「全方位」型もアウトドアブームを背景に人気になっているという。
最上位モデルに至ると、祭りや学校行事などでも問題なく使用できる。重低音と大迫力はもちろんのこと、イルミネーション機能が搭載されていることで、スピーカーとストロボフラッシュが音に合わせて点滅するという。
一方で、アマゾンやグーグル、アップルを中心にスマートスピーカーの登場が世間を賑わせている。日本国内でも発売されているが、IoTに対応した家電製品が少ないことから市場は未成熟であるものの、主要メーカーによる開発・販売が熱を帯びている。
今後は、スマートスピーカーの市場がBluetoothスピーカー市場に大いに影響を与えることは考えられる。こうした勢力図は一変する可能性があることから、今後もスピーカー市場の行方は要注意である。