JR芦屋駅前の複合再開発、事業協力者に東急不動産など

2017年11月26日 06:37

 兵庫県芦屋市は22日、芦屋市業平町、上宮川町のJR芦屋駅南地区で計画している市街地再開発事業の協力者に東急不動産と竹中工務店神戸支店の共同企業体を選んだ。共同企業体は地上11階建ての再開発ビルに駅前の拠点機能や商業施設、住居などが入居する計画を提案している。完成すれば市の玄関が大きく生まれ変わりそうだ。

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 再開発事業が計画されているのは、芦屋駅南側の約1.1ヘクタール。都市計画決定を3月に終え、2018年春に事業計画が決定される見通し。管理処分計画の決定は2019年春を予定している。

 東急不動産などの共同企業体は、芦屋駅南地区まちづくり基本計画や施設建築物の設計、施工、施設建築物の管理、運営について市へ助言、提案をする。このほか、再開発予定地で建設する再開発ビルについても市へ提案している。

 提案によると、再開発ビルは地下1階地上11階建てで、敷地面積約2,700平方メートル、延べ床面積約1万5,000平方メートル。商業施設のほか約50戸の住宅、公益施設、駐車場を備え、市の玄関にふさわしいにぎわいの場所にする計画。今後、計画内容について市と協議を進める。

 東急不動産は全国各地で再開発事業を手掛けてきた実績を持つ。市と地元住民が進めてきたまちづくり計画に参加し、民間事業者のノウハウを生かした提案や助言をして多世代の市民が集まり、交流する場にしたいとしている。

 事業協力者の募集は市のまちづくり事業に民間の知恵と工夫を生かすのが狙い。東急不動産などの共同企業体のほか、阪急不動産と西松建設、三菱地所レジデンスと大成建設、長谷工コーポレーションと旭化成不動産レジデンス、大和ハウス工業とフジタなど、東京建物と大林組の各共同企業体、鹿島建設の7グループが応募した。

 市の選定委員会で事業企画や施設建築物の概要、公共施設整備などを評価した結果、東急不動産などの共同企業体が事業協力者、鹿島建設が次点事業協力者に選ばれた。

 JR芦屋駅は市の中心部にあり、駅の北側は1998年度までに再開発を終えているが、南側は市の財政悪化などから整備が遅れていた。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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