【中国の視点】世界の対中投資が再び加速、ハイテク産業などに集中

2017年11月24日 10:19


*10:19JST 【中国の視点】世界の対中投資が再び加速、ハイテク産業などに集中
海外企業の対中投資が再び加速している。商務部が発表したデータによると、今年1-10月計2万6174社の外資企業が新たに設立され、前年同期比で15.9%増加したという。こうした資金は主にハイテク製造業やサービス業などに流入しているとも報告された。

1-10月の外資利用額は1959億1000万元(約3兆3304億円)に上り、前年同期比で6.1%増加した。うち、電子・通信や医療関連設備などハイテク製造業が566億5000万元となり、同22.9%増加した。

専門家は、中国景気の改善に加え、投資規制の緩和など外資投資促進策の導入を受け、スマート製造業や環境技術産業への外資流入がこれからも加速すると予測している。

外資の受け入れ主要地では、上海市の全ハイテク製造業のうち、外資が80%を占めている。広東省では、新素材、バイオ技術、人工知能(AI)、3Dプリンター、ハイエンドチップなどへの外資流入が2016年から加速している。

モルガン・スタンレー証券(MS)は、中国への外資流入額が前年から大きく変わっていないと指摘。ただ、ハイテク産業など各分野での外資流入では大きな変化がみられていると強調した。外資の利用状況からみると、量よりも質の変化が明らかであると指摘した。

なお、海外機関投資家は最近、相次いで中国の成長予想を上方修正している。ゴールドマン・サックス証券は2018年の中国の成長予想を6.3%から6.5%に引き上げた。また、ロイターがエコノミスト36人を対象に実施した調査では、2017年の中国の成長予想が0.2%引き上げられ、6.8%とした。《AN》

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