トヨタ「アクア」、モデル末期“だからこそ”の魅力的な特別仕様車を発売
2017年11月16日 08:30
2011年11月の第42回東京モーターショーで公開され、同年12月から発売された、当時トヨタでもっとも小さなハイブリッド車(HV)「アクア」が、デビュー6年を迎え、販売テコ入れ策が実施された。
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この11月14日、トヨタはアクアに特別仕様車「S“Style Black”」を設定し、全国のトヨタ系正規ディーラー全店で販売を開始したと発表。
今回の特別仕様車は、グレード「S」をベースに、スタイリッシュな内外装が与えられたモデルだ。また、プリクラッシュブレーキシステムやレーンディパーチャーアラートなどを含む、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense C」を特別装備している点も見逃せない。
外装においては、アウトサイドドアハンドルやバックドアガーニッシュにメッキ加飾を施し、大人らしさとおしゃれ感を与えた。
内装では、シート表皮やシフトノブ、パワーウインドウスイッチベースなど全体をブラック基調とし、運転席アームレストを装備するなど上品な室内空間を演出しているのが特徴といえる。
さらに、スマートエントリーパッケージやUV(紫外線)およびIR(赤外線)カット機能付フロントドアグリーンガラスを特別装備し、利便性・快適性を向上させている。また、ボディカラーに、掲載写真の特別設定色のダークブルーマイカを含む全5色を設定した。
トヨタ・アクアは、2010年1月の米デトロイト・モーターショーで、トヨタで最小のHVコンセプト「FT-CH」として初公開。翌年のデトロイト・モーターショーで、FT-CHの流れを汲む新型のコンセプトカー「PRIUS C Concept」として発表したモデルだ。発売の正式なアナウンスは、2011年11月15日に行なわれ、その年11月末の第42回東京モーターショーに出展された。
現行アクアについては、2018年後半にもモデルチェンジの噂があり、パワートレーンの刷新などが囁かれている。大きく変わるのはエンジンで、現行の1NZ-FXE型の1.5リッターエンジンと1LM型のモーターを組み合わせたTHSⅡは、2代目プリウスに積んでいたシステムのリニューアルバージョンで、いささか古いのは否めない。
これが刷新され、カローラフィールダーに使われている2NR-FKE型1.5リッターエンジンに現行プリウスに搭載する1NM型モーターを組み合わせるというハイブリッドシステム搭載が有力だ。
だが、これらを刷新して、現行アクアの多くのユーザーが指摘する「インテリアの安っぽさ」を改善すると、コストアップは避けられないと思われる。
自動車購入における“最善な購入時期”として自動車評論家の多くが述べている「モデル末期の熟成が進んだクルマを購入するのが、信頼性なども含めてベスト」という意見を参考にすると、今回のアクア特別仕様車、購入候補車として悪くない選択肢に思える。
今回のアクア特別仕様車「S“Style Black”」の価格は196万2360円、なかなかリーズナブルで魅力的な価格設定だ。(編集担当:吉田恒)