大日本印刷、来春からクレジットカード不正利用防止の新サービスを提供

2017年11月15日 16:33

 大日本印刷は14日、「なりすまし」など、クレジットカードの不正利用防止を図るため、来春から、米国のスレットメトリックス社と共同で、非対面での不正利用を検知する新たなサービスの提供を始めると発表した。

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 このサービスは、電子決済における本人認証サービスの3Dセキュアの機能をより高めたもので、カード番号と有効期限に加え、IDやパスワード、パーソナルメッセージ等のカード保有者しか知らない情報を組み合わせて本人認証を行う。これにより、インターネット上でのクレジットカード決済を安全・安心に行うことができるとされている。

 インターネットを利用したオンラインショッピングなどの電子決済は、24時間どこでも利用できることから、近年、利用者が急増している。しかし、一方で、カードの不正利用などによる被害額も増加し、2016年に87.9億円だったのが、2017年には、6月までの上半期だけですでに85.2億円と、前年の2倍のペースで増えている。

 そのため政府は、2018年に「割賦販売法の一部改正法」の施行を予定、その中で、EC(電子商取引)サイトでの不正利用防止措置を義務づけている。これを受けて経済産業省は、2018年3月末までに企業に対し「多面的・重層的なカード不正使用対策」を講じるよう求めている。

 大日本印刷では、政府の要請を踏まえ、従来の3Dセキュアのセキュリティ機能をより高めるとともに、認証手順の簡略化による生活者の利便性を図るため、不正利用検知の新サービスを提供することにした。インターネット上でのクレジットカード決済を安全・安心に行うため、VISA、Mastercard、JCB、AMEX、DinersClubはこのサービスを推奨している。同社では「新サービスにより、本人の属性・行動分析に基づく不正利用対策により、より安全性の高い電子決済環境が実現できる」としている。(記事:南条 誠・記事一覧を見る

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