子供は部屋の中も危険が!家具との事故に消費者庁が注意喚起 死亡事故も

2017年11月12日 21:36

 消費者庁の発表により、室内における子供と家具との事故が多数発生しており、その中には死亡事故も起きていることが分かった。

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■約7年間で564件の事故報告

 8日、消費者庁が発表した「0~1歳児の大人用ベッドからの転落事故に御注意ください!」によると、2010年12月以降、0歳児と1歳児が大人用のベッドから転落する事故が564件起きていることがわかった。

 これは医療機関から寄せられた情報を集計したもので、同時期の0歳児と1歳児のベビーベッドからの転落事故件数の190件、2歳児から6歳児における全てのベッドからの転落事故件数217件と比較しても多いことが分かる。

 0歳児と1歳児の事故564件の怪我の内訳は、頭部のすり傷、打撲が404件(71.6%)と比較的軽傷が多いものの、頭がい骨骨折(5件、0.9%)、頭蓋内損傷(3件、0.5%)、頭部以外の骨折(7件、1.2%)、窒息(2件、0.4%)などもある。

■窒息して死亡した0歳児も

 資料にはいくつかの事例を掲載しており、その中には次のように死亡に至る事故もあった。

 親が大人用ベッドに寝かしつけて寝室を離れ、しばらくして再び寝室に入ったところ、壁とベッドの隙間に挟まるように転落し、呼吸が止まっていた。(医療機関ネットワーク、事故発生:2013年9月、0歳、死亡)

 資料では、できる限り柵のあるベビーベッドを使用するように呼び掛けるとともに、大人用ベッドで寝かせる際には目を離さないようにと注意喚起をしている。

 またベッドと壁などのすき間を無くすことや、子供が埋もれてしまうクッションや毛布などを置かないなどのベッド周りの注意も呼びかけている。

■家具転倒事故被害者の約83%が6歳以下

 テレビのニュース番組やインターネット上で、子供が倒れてきたタンスの下敷きになった映像を見たことがある人もいるだろう。

 10日、同庁では「家具やテレビの転倒に気を付けましょう!-下敷きになった子どもが死亡する事故も」を発表し、2010年12月以降、家具の転倒事故が41件発生していることや、子供の死亡事故が2件起きたことを記している。

 事故41件中、7歳以上の件数は9件(17.0%)に過ぎず、1歳児が11件(26.8%)など、32件において6歳以下の子供が被害者となっている。

■アメリカでは2週間に1人の割合で子供の死亡事故が発生

 資料では、海外の事故発生状況として、アメリカ、オーストラリア、カナダ、韓国の事例を掲載している。

 オーストラリアでは「過去15年間で9歳未満の子供14人が家具の下敷きにより亡くなっている」、カナダでは「2011年6月から2017年の8月までに3件の家具転倒による死亡事故」があり、全て6歳以下の子供とのこと。また韓国では2014年以降、「家具転倒による子供(0~14歳)の怪我の報告を110件受けている」とある。

 アメリカは対象期間や総事故件数が不明ながら、「2週間に1人の割合で、転倒してきたテレビや家具の下敷きになり子供が亡くなっている」と記している。

■地震対策グッズを活用

 資料では、地震対策として販売している家具転倒防止グッズの活用を推奨している。またタンスの引き出しを階段状に開けて、子供が上る事例が少なからず発生していることから、家具の引き出しにストッパーや鍵を付けることも勧めている。

 それらに合わせて、家具の上に子供の興味を引くようなおもちゃやテレビのリモコンなどを置かないようにとも注意喚起している。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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