sacai / UNDERCOVER合同ショー、2つの異なる世界観 コラボ象徴のラスト

2017年10月29日 22:07

 sacai(サカイ)とUNDERCOVER(アンダーカバー)は、東京・聖徳記念絵画館前特設会場にてコラボレーションショー「Amazon Fashion “AT TOKYO” 10.20 sacai / UNDERCOVER」を開催。

 会場には約1200名もの観客が来場し、場内は熱気に満ちていた。フラッシュの様な強烈な光がスクリーンから放たれると同時に、流れた音楽は映画『2001年宇宙の旅』でも使用された「ツァラストラはかく語りき」。壮大な演出とともに、sacaiのショーが幕を開けた。

 異素材組み合わせのふんわりとしたドレスに始まり、透け感のある素材で表現したプリーツが上品にバックスタイルを飾るドレスや、2018年春夏コレクションで散見された、洋服を巻き付けるスタイリングなど、どこか開放的で軽快なルックが、アッパーな音楽とともに次々と登場。レッドやブルー、イエローなど原色のチェック柄は、様々な大きさの柄を組み合わせて表現され、目まぐるしく鮮烈な印象を残す。強いパンチを喰らうような、テンションの高いショーが展開された。

 会場が暗転すると、天井から降りてきたのは壮麗なシャンデリア。真っ赤なライティングと共に場内の雰囲気が一変し、アンダーカバーのショーがスタート。物々しい音楽とともに静かに現れたモデルは、パリで発表された2018年春夏コレクションと同様にリバーシブルウェアを纏い、二人一組で手を繋いでゆっくりと歩を進めていく。日中の赤い空のプリントと星空のプリントのドレスは、裏と表で表情を変える“同じようで違うもの”だ。

 ショーが進行するにつれて、その“違い”はどんどん際立っていく。写真をプリントした平面的な布地と、起毛やスパンコールの装飾によって立体的に表現された布地。“hate human”と“LOVE ANIMAL”の文字。そして、シュールで色彩豊かなプリントと、織りで表現した単色の柄など、かけ離れていきながらも対の存在であり続ける二人組に、うっすらとした狂気さえ感じる。ラストは、子供のモデル二人組が水色のワンピースを着て次々と登場。その無垢な姿に安堵を覚えた。

 合同ショーのフィナーレは、sacaiとUNDERCOVER両方のモデルが、コラボレーションを象徴するマークをバックに配したコーチジャケットを羽織って登場。両ブランドのモデルがランウェイ上に勢揃いし、盛大な締めくくりとなった。

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