【株式評論家の視点】パンチ工業は連続最高益更新見通し、中期計画の施策は着実に進捗

2017年10月27日 07:17

 パンチ工業<6165>(東1)は、1975年創業の金型用部品を製造販売するメーカーで、「金型部品業界でのトップブランドを確立し、製販一体企業としての優位性を活かした高収益企業を目指す」という企業ビジョンを掲げ、創業以来一貫してものづくりにこだわり、材料調達から出荷までの一気通貫の生産体制を築き上げ、着実に歩んでいる。

 2016年度からスタートした中期経営計画「バリュークリエーション2020」においては、『2020年にありたい会社像』の実現に向け、重点経営課題として、販売5極体制の確立、お客様サービスの向上、高収益事業の推進とR&D強化、働き方改革に取り組んでいる。2021年3月期売上高470億円以上、営業利益33億円以上、純利益23億円以上を目指しているが、ベトナム工場の本稼働、米国販売拠点の設立と営業開始、大連工場増設等、各種施策は着実に進捗している。

 今2018年3月期第2四半期業績予想は、売上高195億3000万円(前年同期比9.4%増)、営業利益13億1000万円(同55.7%増)、経常利益13億円(同64.1%増)、純利益8億3000万円(同51.0%増)を見込む。

 今17年3月期業績予想は、売上高380億円(前期比3.7%増)、営業利益22億円(同10.5%増)、経常利益21億円(同12.0%増)、純利益14億円(同1.8%増)と連続最高益更新を見込む。年間配当予想は、27円(第2四半期末13.5円、期末13.5円)の1円増配を予定している。

 株価は、1月18日につけた年初来の安値877円を底に26週移動平均線をサポートラインとして10月3日に上場来の高値2097円と上昇。その後、モミ合っている。今18年3月期第1四半期大幅増益着地を踏まえ、8月9日に今18年3月期第2四半期業績予想の上方修正を発表済み。国内では、自動車関連が大きく伸長しているほか、電子部品・半導体関連、食品・飲料関連も売上を底上げする形で好調を維持している。また、中国では、引き続き自動車関連と電子部品・半導体関連が堅調に推移し、新たに取組んでいる高付加価値の戦略製品が伸長しており、通期業績予想の上振れを視野に入れている。今期予想PER15倍台と割高感はなく、25日移動平均線を突破しており、11月10日に予定される第2四半期決算の発表を機に再度上昇基調を強めるか注目されそうだ。(株式評論家・信濃川)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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