【中国の視点】中国は13年ぶり外貨建て国債発行、「金融開放」推進へ

2017年10月26日 09:30


*09:30JST 【中国の視点】中国は13年ぶり外貨建て国債発行、「金融開放」推進へ
中国の財政部はこのほど、総額20億米ドル(約2280億円)の米ドル建て国債を香港で発行した。今回の国債は海外の格付け機関による格付けされなかったが、投資家による購入の申し込みが相次いでいた。

中国による外貨建て国債の発行は13年ぶりとなる。財政部は、外貨建て国債の発行について、金融業の対外開放を推進するには重要な取り組みだと指摘したほか、金融業の対内・対外開放にとって重要な意味を持っていると強調した。

また、中国の交通銀行も最新リポートで、米ドル中国国債の発行について、国内外の投資家に投資商品及びリスク回避のツールを提供していると指摘。国際金融市場における金融商品の提供を通じて海外投資家にも中国経済の発展を享受できるとの見方を示した。

専門家は、米ドルなど外貨建て国債の発行が金融業の対外開放を促進するほか、中国経済に対する海外投資家の理解を深めることができるとの見方を示した。また、政府の債務構造の向上などにも寄与と強調した。

なお、中国政府が発行した外債残高は2016年末には181億米ドルとなり、国債残高の1.06%に相当する。また、外債の中で外貨建て国債は全体の15%にとどまり、世界平均的な水準を大幅に下回っている。《AN》

関連記事

最新記事