パソコンはもう不要か、スマホでどこまでできる?

2017年10月19日 07:11

 パソコンの進歩というのはここ20年の間に飛躍的に向上し、その普及率についてもかなり高くなった。家庭の中でもパソコンは洗濯機や冷蔵庫、テレビなどと同じように家電必需品といっても良い存在である。そこまでの地位を確立したかに見えるパソコンではあるが、それでも一人暮らしの場合には必ずしも用意しなければならないほどのものではないようだ。その理由は、スマホの存在である。

 現在、スマホの普及率は2016年の内閣府の調査によると67.4%といわれており、携帯電話を持っている人の半数以上がスマホを持っているということになる。この調査は16年現在のもののため、現状はさらに普及率は向上しているといえるだろう。スマホを持っている層となると、これはもう圧倒的に若年層が多い。20~30代でスマホを持っていないという人となると、逆に探すほうが難しいかもしれない。

 さて、パソコンが一般家庭にも普及し始めた頃といえば1990年代後半~2000年代にかけてだが、そのパソコンの普及に大きく影響したのがインターネットの登場である。もっとも、当時のインターネットコンテンツといえばあくまでも情報収集や趣味程度でしか活用できるものではなく、現在のようにショッピングやブログなどはまだそれほど多くはなかった。それでも自宅に居ながらにして必要な情報をすぐに得ることができるインターネットは便利なものであり、そのために必要な道具がパソコンだったのだ。

 スマホが大きく普及した背景には、やはりパソコン同様のインターネットができるという点も抜きにして考えることはできない。LINEやツィッター、FacebookなどのいわゆるSNSと呼ばれるサービスはインターネットの技術の進歩なくしては実現できなかったからだ。スマホを持つ人の多くがこうしたSNSを活用し、それだけで十分事足りているため、敢えてパソコンを用意するまでもない、というケースが増えているのだろう。また、最近ではエクセルやワードといったビジネスに不可欠なアプリもスマホ用に対応したものが登場しており、ますますスマホの存在感は高まっている。

 このように、少なくとも家庭においてはパソコンがなくてもスマホがあればその役割を十分に果たせるようになりつつある。技術の進歩は今後も続くことが予想されるため、こうした流れはさらに加速するとみられている。とはいえ、パソコンが無くなってしまうのかといえばそのようなこともない。スマホと比較した場合の処理速度や画面サイズなどはパソコンのほうが優れているからだ。そこまで高機能な性能が要求されない家庭では脇役になってしまうかもしれないが、ビジネスの現場ではパソコンはまだまだ主役として活用されていくことになるだろう。(編集担当:久保田雄城)

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